感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ででんでん
47
行き場のない子どもにごはんを作り続けて39年。広島のマザー・テレサと呼ばれる中本忠子さん。彼女の言葉や、子どもたちに振る舞った料理のレシピが、たくさんの写真とともに載っている1冊。いちばん心に残るのは、おにぎりを握り、卵焼きを皿に盛る、80代の彼女の手の写真。深いしわの刻まれたその手で、300人以上の子どもたちに「お腹がいっぱいになったら、悪いことはできんじゃろ」と、ごはんを作り続ける。「どこかで負の連鎖を止めてやりたい。」という一心で。何かをやり続けた年輪が浮かび上がるような手の持ち主に私もなりたい。2018/01/09
ちえ
41
広島市で40年以上行き場のない子供たちにご飯を作り続けている中本忠子さん。300人以上の子供たちに「ばっちゃん」と呼ばれ慕われている中本さんの信条は「信じること」「裏切らないこと」「いざというときには本気で怒ること」たった一食を作ることができなかったため、おなかをすかせた少年が犯罪を起こし少年院へ繰られたことを後悔している中本さん。自分の代で終わらせないために活動をNPO法人化。このコロナ下でも活動は続けられている。https://tabetekataroukai.wordpress.com/ ↓2021/09/09
みなみ
25
広島市でお腹がすいた子ども達のためにご飯を作る活動を約四十年続けるばっちゃん(中本さん)の語りかけるような文体が印象的だった。絵本のような本で、間にレシピが入っているので、文章は少ないけれど、あったかい気持ちになった。特に印象的だったのが、「警察は疑うことから始まるんだけれど、うちらは信じるところから始まってる」というところ。心配することは、疑ってかかってるわけなので、まずは信じてみよう。2021/09/19
金城 雅大(きんじょう まさひろ)
20
久々に本を読んで涙しました。 とても素敵な本と出会えて幸せです。2022/02/18
まさむね
9
広島のマザーテレサ、ばっちゃんこと中本忠子さんの珠玉の言葉とレシピたち。レシピといっても、最初が「卵かけごはん」から始まるくらいで、誰でも作れそうなものばかりだが、写真と合わせてみると、それが実に美味しそうなのだ。このごはんで立ち直った少年少女がたくさんいるという事実が、言葉や写真のひとつひとつに重みを出している。造本も本当に素晴らしい。中本さんの活動も含め、もっと知られるべき本だ。2018/01/31