感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
梶
25
映画から。新しい言葉はいつだって痛くて、心地よくてすばらしい。反復されるモティーフと、韻律が印象的で、詩を書く詩人、書くこと自体への自己言及的な記述もおもしろい。この詩集の印象は結実する手前で解けてこぼれてしまう。言葉にしようとするとできなくて、でも鮮烈な印象を残すルート29。複数的なものが伏在してくれる、なんだかなつかしくて、眼のさめるような言葉たち。2025/04/26
ジュンケイ
1
映画「ルート29」の原作とされている詩。現代詩は読み慣れていないので難しい。この詩のどこが映画になっているのか、映画を見る前に読んだのだが、よくわからない。映画も詩的で、シーンが次のシーンに響きあっている。意外と映画のラストのあの魚は、「大きな魚がルート29のなかから出てくる」という行がある。原作通りだった。2024/11/24