目次
いずこへか、鉄橋の影
ヴィジョン
死者の番
一名の詩に、樹は生い繁る
スタンダード・サイズ
花火の子供
年老いた先生の傘の下でぼくは肝をひやしながら指さした
船の映画は、一九五〇年代のさびしい人々の目に映る
かくある貧しき都市に反駁ありや
ぼくがどんな町に帰るのか誰も教えない〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
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6
次の駅も砂漠 次の詩句も砂漠/はやく花火/いつか花火 あげるの。/俺は戦中をよろこぶ。/闘いのさなか、/形式は反動の階級に属している。(91ページ)2017/10/18
ぞしま
4
行くところ、ありますか あります、いっぱい2021/03/10
seer78
3
一冊の詩集を再読するのがどういうことなのかわからないし、前読んだときの感想はすでに記憶にない。しかし、もはやあらゆるものが情報やら広告やら意見などに覆われてしまってる現状では、回想することが少しだけでも息をする余裕を与えてくれるのかもね。でも、ここに収められて回顧はそんな優しいものだけではない。こちらの意識的な努力よりも、出来事の方から突きつけてくる。深いあきらめと怒りや悲しみが其処此処にみちている。「ヴィジョン」の、別の天体からの追憶という設定の詩篇が染みた。「生きもの星は僕の足もとで/ほろびそう。」2020/04/25
0
脱-政治的な読み方に抵抗する。2016/04/24
悸村成一
0
詩集。予備知識ほぼ皆無。図書館本。 422016/03/06