内容説明
「倭色禁止」にした結果日本産マンガの海賊版が大流行!勝手にセリフや舞台を韓国に置き換え、登場人物韓国人化、空手がテコンドーに!!
目次
第1章 いんちき格闘マンガ
第2章 いんちき『鉄拳チンミ』
第3章 いんちき『一撃伝』
第4章 いんちきSFマンガ
第5章 いんちきロボットマンガ
第6章 いんちきマンガ原作映画
第7章 韓国いんちきマンガ史
著者等紹介
大江・留・丈二[オーウェルジョージ]
パチモン・ハンター(具現化系)。1970年、山形県生まれ。東北大学工学部卒、東北大学大学院工学研究科前期課程修了、IT会社勤務。「と学会」「日本マンガ学会」「ダリオ・アルジェント研究会」「ハマー・フィルム研究会」「スターフリート東京」などに所属(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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akihiko810/アカウント移行中
23
韓国の「海賊版漫画」を解説した本。印象度B+ 「韓コピ」「ウリジナル」として、韓国の剽窃海賊版漫画を紹介。やはりマジンガー、空手バカ一代、北斗の拳などの人気コンテンツは、韓国でも人気だったようで、すぐコピーされてしまったようだ。面白いのは「鉄拳チンミ」がなぜか韓国では人気で、「顔だけチンミに差し替えた漫画」が多数あり、「顔だけチンミのスラムダンク」が出てきたのは爆笑してしまった。 最後の章では、「韓国漫画史」を考察し、なぜ海賊版が流行る土壌があったのかを解説していてかなり面白かった2022/02/04
てら
5
なにやら怪しいタイトルと裏腹に、驚くほど広く深く「文化・歴史」をえぐった快著。対象がいかがわしくても、その扱い方が合理的・客観的であり多角的であれば、必ず本質を衝くという見本のような一冊です。また韓国だけでなくアジア各国、さらに中東や南米の「パクリ事情」も知ることができるレアな側面も。「しょせんコピーしかできない国」などというものは世界のどこにもありません。2019/11/17
コリエル
4
途中までは韓国の海賊版作品を面白おかしく紹介してあるだけだったのだが、巻末にある韓国における海賊版の歴史についてのレクチャーは、戦後焼け跡からの復興期で経済的に貧弱であったことや、軍事独裁政権による日本文化の表向きの否定による正規ルート開拓の不可能さなど、さまざまな事情が絡み合った上でのパクリ文化醸成であったことが語られ、そんな事情もこの20年ばかりで大きく変化していることがわかり勉強になった。国家としての洗練と引き換えに、彼らの無茶苦茶さが少しずつ失われていってるのだと思うとちょっと寂しいかもしれない。2020/06/05
古本虫がさまよう
3
「大江・留・丈二」は「おーうぇるじょーじ」と読む。「ジョージ・オーウェル」をペンネームにして、漢字を当てはめたもののようだ。 著作権の保護が韓国でなされていなかった時期は、まぁ好き放題にやっていたようだ。日本マンガの盗作、改作を。顔やストーリーはそのまま、セリフを韓国語に変えたり。「スラムダンク」など、ユニホームの「文字」も左右反転したママなどになっていたりとか……。 姉妹本として、かに三匹氏の『韓国アニメ大全: テコンV・反共・反日・いんちき? (珍アニメ完全解説)』 (パブリブ)もあるそうな。 2020/06/12