内容説明
世界のあらゆる場所を劇場化し続けた希代の詩人・劇作家寺山修司と、少女の神秘性をファンタジックに描き続ける天才画家宇野亞喜良、珠玉のコラボレーション!
著者等紹介
寺山修司[テラヤマシュウジ]
1935年青森県弘前市生まれ。歌人・劇作家・演出家・詩人。県立青森高校在学中より俳句、詩に早熟の才能を発揮する。早稲田大学教育学部へ進学(後に中退)、18歳で第2回短歌研究50首詠(後の短歌研究新人賞)受賞。1967年、演劇実験室「天井棧敷」設立・主宰。1974年、長編映画第二作「田園に死す」を脚本・監督し芸術祭奨励新人賞を受賞。演劇、放送劇、映画作品、さらには評論、写真、執筆と、活動分野は多岐にわたる。1983年5月、47歳で早世
宇野亞喜良[ウノアキラ]
1934年名古屋生まれ。画家・イラストレーター・デザイナー。1952年名古屋市立工芸高等学校図案科卒業。カルピス食品工業の広告課を経て、1960年日本デザインセンター設立とともに入社。主な受賞に1956年日宣美展特選、1960年日宣美会員賞、1966年東京イラストレーターズクラブ賞、1982年講談社出版文化賞さしえ賞、2015年読売演劇大賞選考委員特別賞等。1999年紫綬褒章、2010年旭日小綬章受章。出版、広告、舞台美術等、多方面で活躍を続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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アキ
84
手に取りやすい小さな本。背表紙周囲が青い布地で白抜きの題字。装丁がいい。そして70年代の黄金コンビ、詩人・寺山修士✖️イラスト・宇野亜喜良のコラボレーション。「少年時代」「少女エルザ」「心臓」「かもめ」「かなしくなったときは」「宇野亜喜良のデッサン」同時代ではなかったけれど、こうして読むと今でもやっぱり心に響く。装丁・山下麻里、目黒実・編集、アリエスブックス発行の小さな詩集。2021/10/03
吉田あや
81
『宇野亜喜良は花をくわえた少女である _寺山修司』10代の頃の寺山修司と永遠の少女を生み続ける天才・宇野さんが、時間も現実の境も越えて邂逅し、世界を甘美に染めていく幸福な一冊。アリスの背中を見送るキャロルのように、「さよなら」と少年の扉を潜り抜けていく寺山を見送る少女たち。生きることは「出会うこと」の一節が大好き。出会うことを恐れてはいけない、旅をし、新しい歌を覚え、ちょっと風変わりなドレスを着て、気に入った男の子とキスをし、寝て、失恋する。(⇒)2021/05/18
R子
19
寺山修司×宇野亞喜良の最強タッグ。詩と画はもちろん、造本の美しさにもうっとり。冒頭の「五月の詩・序詞」から良い。傷のない爽やかできらめく季節が過ぎ去る。僕の青春よさようなら。時がきて血はめぐり、新たな自身が誕生する、、なんて瑞々しいイメージだろう。寺山氏による宇野氏の評も詩的で素敵。「靴に棲む老婆」「舞踏病の少年」「花をくわえた少女」。言葉選びのセンス!2025/05/23
かち
7
寺山修司 さんの著書の中から 抜粋された詩と 宇野亞喜良 さんのイラスト。…… …… 綺羅と輝く儚い言葉は、麻薬になる。 そして、読んでいると自分の心に こんな場所があったかと、驚2020/05/02
13
3
『綺麗に整理された夢の中』ってこんな感じなのかなと思いました。寺山修司の綺麗な言葉と宇野亜喜良のフィクション感が絶妙なバランスで寄り添ってて素敵です。2018/01/31