内容説明
腕が動く『キングコング対ゴジラ』の巨大看板、名シーンを盛り込んだ『ローマの休日』の絵看板、10メートル近い主演スターたちの切り出し看板―。大阪ミナミの街を彩った絵看板300点以上を収録。元看板絵師のインタビュー/戦後昭和のビジュアル年表/絵看板の作り方/昭和20年代の映画宣伝チラシ/映画全盛期へのタイムスリップマップなどコラムも充実。
目次
第1章 昭和20年代の映画絵看板 1947‐1954
第2章 昭和30年代の映画絵看板1 1955‐1959
第3章 昭和30年代の映画絵看板2 1960‐1964
第4章 昭和40年代の映画絵看板 1965‐1972
第5章 昭和50年以降の映画絵看板 1975‐1987
著者等紹介
岡田秀則[オカダヒデノリ]
東京大学教養学部卒業。国立映画アーカイブ主任研究員。映画のフィルム/関連マテリアルの収集・保存や、上映企画の運営などに携わり、映画展覧会のキュレーションも担当。国内外の映画史を踏まえたさまざまな論考を発表している
貴田奈津子[キダナツコ]
主に日仏間でアーティストのエージェント業務に携わり、広告や出版の仕事が多い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
104
町中に映画館がいくつも遭った時代、看板絵師という職業の人が描いていた絵看板を紹介した本。前半はまだ生まれていなかったが後半はゴジラ映画などの記憶はある。子供時代は当然背が低いのでとても大きく見えたことを覚えている。看板絵師の方は、写真を見て大きな看板に絵を描き時には人物の形に板を切り出して描いていたという超絶テクニック。現代のようにネットで映画情報を得ているのとは迫力が違う。本に載っている写真はどれも白黒だがよく今まで残っていたと思う。素敵な本だった。図書館本2022/05/01
パトラッシュ
103
掲載されている作品で、実際に劇場で観たのは2点ほど。残りはテレビやビデオで知るものばかりだが、封切り時の映画館にこれほど派手な絵看板が掲げられていたのは、必死で売ろうとする大阪特有の事情か。あの名画が、この話題作がこんな形で公開されていたと知るのは、マジメな映画史では絶対に言及されない話。特にネット全盛の今しか知らない世代には、巨大な看板を掲げて映画の宣伝をしていた頃があったなど想像もできないだろう。記録が残っていなければ存在自体が忘れられていた絵看板に特化した写真資料集は、他に類のない貴重で楽しい1冊。2022/05/12
keroppi
80
昔の映画館には、このような絵看板があった。それは非日常に誘う看板だった。写されている看板は、どれも迫力がある。表紙にあるように写真以上に目力を感じる。私もこんな絵看板に導かれて映画を観ていた頃を思い出した。怪獣映画を観た頃もこんな看板だったなぁ。ただ、こんな大きな看板を見ることはなかったと思う。さすが、大阪だ。絵師たちの対談もその当時の熱気を感じるし、どうやって描いていたかの解説もあって実に楽しい本だった。2022/04/12
花男
17
読んだというより、見た。2022/06/04
スプリント
15
映画絵看板の写真集です。 看板だけでなく周囲の建物や通りすがりの人々の服装も時代が感じられて楽しめます。2022/01/26