感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
31
向田邦子の短編小説とエッセイを4人の女優が朗読する。声だけでも、それぞれの個性を感じさせる。個人的な感想になるが、加藤治子はやや艶があり、栗原小巻は感情が入っている分少し暗さを、渡辺美佐子は朗読のうまさが逆に抵抗を覚えさせ、そういう意味でぶっきらぼうな、どこか男っぽさを感じる奈良岡朋子の朗読が一番向田邦子作品に合っているように思えた。飛行機事故で亡くなる半年前に行われた講演も収録されていて、そこに収穫が多い。向田邦子の肉声を聞くことができる以上に、その内容に刺激を受けるのだ。(つづく)2020/02/28
ツキノ
10
4枚組の朗読CD。うち1枚は講演の録音。4枚とも新潮社版を持っている(講演はカセットも)。今回「向田邦子生誕90周年」として発売されたものは、ケースも本体の色もとてもスタイリッシュで、冊子に掲載のカラー写真、ポストカードもとてもいい。朗読は名女優たちによるもので、文字を追うのとはまた別の、そして格別の味がある。向田さんのちょっと高い、語尾のやさしい喋り方もいい。とにかく好き!2020/02/01