内容説明
「絵本は楽しい!」この真っすぐなひとことは、谷川俊太郎さんが本書『谷川俊太郎 絵本★百貨典』の巻末に寄せた言葉です。詩人として知られる谷川さんは絵本の名手でもあり、約70年におよぶ創作活動の中でバラエティ豊かな絵本を数多く手がけてきました。本書は、そんな谷川さんの絵本にまつわる展覧会「谷川俊太郎 絵本★百貨展」(2023年4月12日‐7月9日 PLAY!MUSEUM)の公式図録であり、展覧会では紹介しきれなかった絵本を含む、全タイトルを網羅した決定版です。1956年に当時20代の谷川さんが自費出版した『絵本』から、2023年の最新作『ここはおうち』まで、全172作を豊富なビジュアルとともに紹介。谷川さんにとって思い出深い作品や、ロングセラー作品、また絵本業界に新風を吹き込んだ金字塔的作品について、谷川さんへの大量のインタビューを収録しています。ページをめくると172冊の絵本が時系列に現れます。それはまるで始まりも終わりもない、無限の絵巻を繰るかのよう。斬新なコンセプト、ドキッとさせられるテーマ、前衛的ともいえる多彩な表現…めくるめく谷川絵本の世界に私たちは何を見出すでしょうか―。絵本の歴史?作家の人生?いいえ、そこには今を生きることのおもしろさと、未来への光が広がっています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
48
ようやく、手に取ることが叶った。図書館で予約してようやく。ただただ、谷川俊太郎さんの世界に浸ることのありがたさを痛感。言葉と絵。まさにコラボレーション。絵の画風によって、こんなにも違うものかと再認識。どちらが主で、どちらが副ということもない。これまでも手に取ってきた谷川俊太郎さんの作品を、一つでも多く手に取りたいと思い、早速、図書館で予約開始!2025/04/11
明るい表通りで🎶
37
えほんのくに⊿ものがたりがかたるいきることのひみつ⊿えのなかをながれるときのかわをさかのぼり⊿きみはたましいのみなもとへたびする⊿ 谷川俊太郎絵本全集。そして、雑誌などに掲載された対談集も。手もとに置きたくなる一冊。ことばのうみをただよい、ことばを極めた、谷川俊太郎。絵本には、おとなも呻らせる何かがある。谷川俊太郎ファンには、たまらない一冊。2025/03/05
ヒラP@ehon.gohon
20
さすがに多作の谷川俊太郎さんです。 ジャンルにこだわらず、年代にこだわらず、ただただ書くことにこだわり続けた作家でしょうか。 多岐にわたって収録した絵本紹介ですが、これが全てではないところがすごいです。 数多い翻訳物が含まれていないということもすごいです。 谷川俊太郎の世界を再訪する手引きとして役立つ本だと思います。2025/02/21
くさてる
20
これはすごい。これまでに谷川俊太郎が携わった絵本172を紹介した展覧会の図録なのだけど、圧倒的な読み応えで素晴らしかった。自分がこどもの頃に読んだ覚えのあるものもあれば、大人になって読んだものもある。佐野洋子との対談や、絵本に関するエッセイ、最初期のものからこれから刊行されるものまで、制作過程や絵本そのものを眺めることもできる。谷川俊太郎はやっぱり、すごい。2023/11/04
遠い日
4
谷川俊太郎追悼。圧巻の、展覧会「谷川俊太郎 絵本★百貨展」公式図録。一生懸命追い続けてきたけれど、まだまだ読んでいない作品があることが嬉しい。初期のものはもう手にすることができないものも多い。詩人であり、絵本作家でもあるけれど、谷川俊太郎の中では同じ地平にあるものだったとわかる。2024/12/25
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