感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
卍ザワ
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千々石ミゲルが、天正遺欧使節の世話役だった修道士メスキータの指示で、インドへ送るため、少年少女40人の奴隷集めに、地元周辺で、中浦ジュリアンとともに、駆り出されていたことに、カトリックの闇深さを感じた。鈴木重成の石高半減の、命をかけた報告が、幕府に通るも、年貢の数量が減ることがなく、時空を超えて、増税クソメガネとクソゲル、罪務省にハラワタが煮えくり返る。崎津も、物流の主要航路の中間地点の港として、今じゃ考えられないくらい、栄えていたようだし、天草の人口も、明治初期は14万人以上もいたことも、信じられない。2025/09/07
いぬかいつまき
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昨年世界文化遺産に登録された「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産の一、崎津集落を中心に、天草地方のキリシタンの苦難の歴史と逸話を紹介する書。著者は地元出身の郷土史家で現在は崎津でガイドを務めているとあって、さすがに博識。地元愛と何より勉強熱心さに頭が下がる。天草と聞くとどうしても島原・天草の乱、カクレキリシタン、迫害と殉教の島という暗いイメージが拭えないのだが、実際は古来より国内のみならず海外にも開けた陽性の土地。崎津教会の周囲の舟宿の三味線の音が迷惑だったという神父の逸話が面白い。2019/08/22




