感想・レビュー
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アキ
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東京ビエンナーレ2020/2021における内藤礼のインスタレーション。東京大空襲で焼け野原となった東京だが、今も台東区の黒門小学校地下に戦時の防空壕が残されている。長応院には墓地があり、東京大空襲で命を奪われた子供たちのための慰霊の地蔵がある。その前にガラスの瓶とその中に水を入れた。あの日死んだ子供たちが求めた水を。黒門小学校地下壕に立つ木型の小さな人形のインスタレーションは、あの日を悼み、そこに生を生きた痕跡を再現する試みである。現在、東京都国立博物館での内藤礼の展覧会が開催中なので訪れようと思う。2024/09/08