内容説明
心霊、魔術、超科学、超古代、UFO…昔も今も、オカルトに蓋はできない。薄っぺらな批判を射つ!
目次
鼎談1 オカルトがなぜ悪い!(浅薄な批判に断固反論;真実と信念の違い;批判するより勉強せよ)
鼎談2 「異端」と「正統」の思考
人類を呪縛してきたオカルト衝動
オカルトという言葉の正体―未整理な「経験」に貼り付けられたラベル
「異端科学狩人」たちのオカルト狩りを笑いとばす
天に光、地に妖精―UFO体験をめぐって
著者等紹介
井村宏次[イムラコウジ]
1942?‐2014。超心理学研究家、東洋医学研究科、鍼灸師
稲生平太郎[イノウヘイタロウ]
1954‐。作家。横山茂雄の筆名
吉永進一[ヨシナガシンイチ]
1957‐2022。宗教学者
横山茂雄[ヨコヤマシゲオ]
1954‐。英文学者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kokada_jnet
66
井村宏次、稲生平太郎、吉永進一。オカルティズム研究の三氏による鼎談と、各自の個別の論をまとめており。2024年刊行の本だが。元来、1994年に『別冊歴史読本・特別増刊・オカルトがなぜ悪い!』として刊行されていて。同年に呉智英監修で朝日新聞社から刊行された『オカルト徹底批判』への反論本だっという。『オカルト徹底批判』のほうは当時、読んだが。このようなオカルティズム側からの本が出ていたことには、その頃まったく、きがつかなかった。また、井村氏は2014年に、吉永氏は2022年に死去しているとのことである。2025/01/23
HANA
56
オカルト研究家、英文学者、宗教学者の三氏による鼎談を収録した一冊。刊行こそ2024年だが、元々の談話は94年に行われた物。それでもオカルトと言う普遍的な物を扱うせいか碩学三人が集まったせいか、収められている話題は古びる事無く現在でも面白く読める。ただ井村宏次氏はガチの肯定派なので、そこに注意して読む必要があるかな。読んでいて思うのだけど、世間はオカルトに対して否定肯定の二元論に持ち込みすぎだと思う。文化史的な背景があるんだからもっとニュートラルな立場で見ると、本書のように教えられることが多いのに。2025/05/15
garth
10
「日本の知識人は、キリスト教とか禅というのを、イメージ的に、ストイックで、オカルト的な部分を含んでいないものとしてとらえようとしているけど、そんなことはないというのは向こうの本をちょっと読めばわかる。宗教は実践の体系だからその宗教の都合のよいところだけを見るんじゃなくて全体を見ないとね。実践ということは自分の魂をあずけるってことなんだから」2024/07/11