内容説明
5人の滑りの美を、実際の競技人生をインタビューをまじえて辿るスポーツ・ノンフィクション。
目次
怜悧な眼差しのロミオ―羽生結弦
悩める王子、ハムレット―高橋大輔
恋をしないラーンスロット―ブライアン・ジュベール
彷徨える青春、ランボー―トマシュ・ヴェルネル
氷上のドリアン・グレイ―ジョニー・ウィアー
著者等紹介
鈴木ふさ子[スズキフサコ]
東京生まれ。文芸評論家。青山学院大学文学部英米文学科卒業。フェリス女学院大学大学院人文科学研究科英文学専攻博士後期課程修了。2003年に博士号(文学)取得。大学の講師を務めながら、2008年よりフィギュアスケート専門誌で取材。日本大学、青山学院大学、國學院大學で英語・英文学・比較文学を講ずる。著書に『三島由紀夫 悪の華へ』(アーツアンドクラフツ、2015年、国際文化表現学会賞受賞)等(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
蒼
12
フィギュアスケートに興味のない方には、ブライアン・ジュベールだ、ジョニー・ウィアーだ、といったところで誰?となるのだろうが、著者は競技会では現れることのない彼らの氷上以外での戦いを明らかにしてくれた。勿論自分も知らなかった事で、フィギュアスケート界で先陣の闘いを余儀なくされた二人の歩んだ道を知らされた。競技か芸術かみたいな論議があることは知っていたが、そのふたつを無理なく融合できる「選手」こそがトップの座に立ち続けることが許される世界なのだろう。2018/05/12
Miyako Hongo
9
アマゾンで古本が高騰してたけど羽生人気で再版されて値崩れ。届いたときにショッキングピンクの腰巻きオビ(羽生絡みのキャッチコピーの)がついてて、書店だったら買うのを躊躇ったかも。□何てのか…他人様の恋バナを聞かされたような読了感。通訳とかインタビューとかで本人と直接対峙してるせいもあるんだろうが、あくまで恋バナ。萌え話じゃないってあたりがミソ。こういう距離感はスケートが好きなスケオタには取れんだろう意味で新鮮だった。ジョニー・ウイアーと自分の苦しかった時間をシンクロさせるとか、只のファンにはできない芸当だ。2018/03/10
月華
3
図書館 図書館で見かけて借りてみました。2018年2月発行。羽生結弦。高橋大輔。ブライアン・ジュベール。トマシュ・ヴェンネル。ニー・ウィアー。エピローグにエフゲニー・プルシェンコ。使用曲を掘り下げた内容だと思いました。主要引用文献が最後に載っていました。読んでいると、演技が見たくなります。2021/05/19
Rico_bosin
2
文芸批評の方法をフィギュアに応用したスケーター評伝だった。個人の感動を言語化し,他者に共有可能な普遍化を行うことで,読者の追体験を可能とする。文章の専門家による表現なので,読書の快楽も加味される。補強として,インタビュアー,通訳として現場に関わった体験が生かされ,実際のスケーターの言葉が紹介されるなど,単なる印象批評にとどまらないものともなっている。なので白眉は,著者の思い入れが最も深く,非公開練習の取材をただ一人許されるなどの交流を持つジョニー・ウィアの章。タイトルの由来ともなっている。2019/04/11
Melody_Nelson
2
友達に借りた本。日本の男子スケーターについての話は、あちこちで読んでいたが、ジュベール、ヴェルネル、ウィアーについては断片的に知っているだけだったので、面白かった。抒情的な文章は、好みが分かれそう。筆者は、ウィアーへの思い入れが強かったのかな…。2018/03/17
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