内容説明
3.11“フクシマ”以後を、いかに生きるか。作家・水上勉が描く“脱原発”啓発のエッセイと小説。“フクシマ”以後の自然・くらし・原発の在り方を示唆する。
目次
1 故郷若狭のこと(故郷若狭のこと;『移りゆく若狭』序;若狭の磯辺から ほか)
2 若狭海辺だより(大島半島から;奉公の村;チェルノブイリの恐怖と悲しみ ほか)
3 いのちの小さな声を聴け(亀の死ぬ夢;再び亀と原発とそれから;人の死にゆくが故に ほか)
4 小説・金槌の話/むげんの島
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おさむ
42
直木賞作家・水上さんの故郷の福井県若狭半島に関するエッセー集と二篇の短編小説。自然豊かな故郷が「原発銀座」に変貌してしまった。私設文庫「一滴文庫」をつくった数年後、ソ連でチェルノブイリ事故が発生。同じ事が日本でも起きかねないと何度も不安を吐露しておられるのがとても切ない。東日本大震災が起きる前に亡くなった水上さんは、もし生きていたら福島の事故をどう見るのだろうか‥‥。2017/04/19
元気伊勢子
3
水上氏の故郷が今で言う大飯町であると初めて知った。この本は、その大飯町の昔と今、原発についての熱い思いを語った本である。原発で豊かだった海が変わっていくのは悲しい。2024/07/26