内容説明
どうすれば、みんなの人生はもっとよくなるのだろう?『ブルー・ドレスの女』をはじめ、数多くの推理小説で知られるアメリカ合衆国の黒人作家が提言する、新しい社会のありかた。政治、経済、所有、食べもの、税、労働時間や生き方をめぐって、いっしょに考えるために―。
目次
“アントピア”―完璧ではないぼくたち人間のための場所
まずはじめに信じたい二つのこと
人間は誤りを冒す
いったい誰のための進歩なのだろう?
人間は交換可能な部品にすぎない
なぜみんなが億万長者になれないのか?
もっと欲しいのに手に入らない苦しみ
最優先すべきほんとうに必要なもの
言葉がなくなれば人間もいなくなる
世界は個人の前にひれ伏す〔ほか〕
著者等紹介
モズリイ,ウォルター[モズリイ,ウォルター] [Mosley,Walter]
1952年生まれ。小説家。1990年、「イージー・ローリンズ」シリーズ第一作となる『ブルー・ドレスの女』でエドガー賞などを受賞、映画化される
品川亮[シナガワリョウ]
1970年生まれ。文筆業、翻訳家、編集者、映像制作。『STUDIO VOICE』元編集長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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sayan
18
アントピア、情景・状態(topia)が欠如(un)している様を言う。英ドラマ「ユートピア(13年)」で「欠如」を追うスリリングな物語展開を思い出す。同時にこの手の議論はモアのu-やオーウェルのdys-等の社会状態に注目が行きがち。ここで著者は捻くれる。曰く、理想化した自分を軸に共同体を押し付けるな、結局人は社会的な動物ではない、色々と欠如しているダメ人間だとDys(ディ)する。上品かつ紳士な物言いで。それは欠如を埋める立派な個人に!そんな野暮はない。資本とダメ人間「同士」の可能性を議論する生々しさがある。2024/01/21
takao
2
ふむ2023/02/16
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- 和書
- 王位の剣継体大王