製本屋と詩人

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  • サイズ A5変判/ページ数 188p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784907986957
  • NDC分類 989.58
  • Cコード C0097

内容説明

20世紀初頭のチェコを代表する革命詩人、イジー・ヴォルケル(1900‐24)が短い生涯に遺した数多くの童話と詩から精選する、日本初の作品集。子どもや虐げられた者たちの低い視線に映し出された社会を描く物語5篇に、故郷モラヴィア地方や性愛をうたった詩24篇、さらに評論1篇を収録。この稀有な詩人の姿が、没後100年を前についにあきらかになる!

目次

1 物語(製本屋と詩人;太陽をぬすんだ百万長者;煙突そうじ屋さんのはなし;郵便配達人のはなし;サーカスのジョニー)
2 詩(踊り;朝の歌;悪魔がぼくの夢にあらわれて;つつましさ;郵便ポスト ほか)
3 附録(プロレタリア芸術)

著者等紹介

ヴォルケル,イジー[ヴォルケル,イジー] [Wolker,Jiri]
1900年、現在のチェコのプロスチェヨフに生まれ、1924年、同地に没する。享年24。チェコの20世紀初頭を代表する詩人、作家、劇作家。1919年、プラハのカレル大学法学部に入学、21年、チェコスロヴァキア共産党に入党。22年、左翼アヴァンギャルド芸術グループ「デヴィエトスィル」に加わるが、翌年に脱退。現在もチェコでは多くの作品が読み継がれている

大沼有子[オオヌマユウコ]
1956年、東京に生まれる。五歳から十歳までプラハで過ごす。東京学芸大学教育学部を卒業後、1980年から2017年まで教員として勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

カフカ

62
装幀が格好良くて手に取った一冊。夭折したチェコの詩人、イジー・ヴォルケルによる童話と詩と評論の作品集。童話がどれも面白かったが、特に百万長者が不死身になる為に太陽を引きずり落として世の中が真っ暗になるという、奇想天外な物語の「太陽をぬすんだ百万長者」が印象に残っている。詩は、ヴォルケルが段々と死に近付いていく様が書かれていて、身につまされる思いだった。2023/03/16

かもめ通信

15
「20世紀初頭のチェコを代表する革命詩人、イジー・ヴォルケル(1900-24)が短い生涯に残した数多くの童話と詩から精選する、日本初の作品集。長い間私にとって幻の詩人だった彼の作品が丸々1冊読める日が来るとは!収録されているのは、物語が5篇、詩が24篇、評論が1篇に、読み応えのある訳者あとがき。とりわけ私のお気に入りは巻頭表題作『製本屋と詩人』。2022/12/09

チェアー

4
物語と詩が掲載されているが、心惹かれたのは物語だ。その中でも最も心打たれたのは「煙突そうじ屋さんのはなし」。だって、煙突そうじ屋さんを見たら、ボタンを握りしめたら幸福になる、という設定からしてすごいやん!しかも主人公は煙突そうじ屋さん。こんな物語を書けるのはヴォルケルだけでしょう。 表題の「製本屋と詩人」もよい。製本屋は詩人となり、詩人はなんでもない人になるのだ。つまり、人の心に訴える言葉を持つものは、どんな仕事をしていても詩人なのだということだ。 2023/02/09

にしきみ

1
物語の最後がどれも素敵2023/05/04

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