内容説明
詩人の森崎和江が生まれたことでも知られる韓国第三の拠点都市・大邱。植民地時代の「敵産家屋」をコミュニティや市民運動の拠点として利用しつづける人びとの肉声を拾いあげ、韓国現代史に位置づける試み。
目次
序章 なぜ「敵産家屋」なのか
第1章 なぜ北城路に敵産家屋が立ち並ぶのか
第2章 敵産家屋で工具を売り、機械を作る
第3章 敵産家屋を都市の歴史に位置づける
第4章 敵産家屋が可視化する地域コミュニティの履歴
終章 地域コミュニティに受け継がれる敵産家屋
補章 植民地朝鮮の大邱を読み継ぐ
著者等紹介
松井理恵[マツイリエ]
1979年、愛媛県に生まれる。筑波大学大学院人文社会科学研究科修了、博士(社会学)。専攻は、社会学。現在は、跡見学園女子大学観光コミュニティ学部コミュニティデザイン学科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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クァベギ
3
韓国・大邱の「日本家屋を保存する市民運動」についての本らしい(これが雑な理解だったことは読み始めてすぐに判明)ということで手に取ってみた。市民はなぜこの運動をしているのだろう、風当たりも強いのでは?と思っていた。本書によると、同地では不必要な再開発が進んでいたらしく、「この動きを住民が受容するのは、住民が土地の歴史を知らないから」という考えの下、運動が始まったらしい。つまり植民地時代のものだけを保存しようというのではなく、現在までの歴史を掘り起こし、住民が主人になる街を作るための運動だという。⇒2024/04/21
takao
1
ふむ2024/08/26