内容説明
ソヴィエト連邦の崩壊後に、“ポストモダニズム”をまとって出現した、新たなロシア文学。その多彩な潮流を足がかりに現代ロシア文学の歩みを一望する。気鋭の翻訳者による待望の現代ロシア文学論。
目次
序章 ロシア・ポストモダニズムとは何か
第1章 ポストモダン的「空虚」の諸相
第2章 現実とノスタルジーの狭間で―「新しいリアリズム」の台頭
第3章 ザハール・プリレーピン、あるいはポスト・トゥルース時代の英雄
第4章 再定義される社会主義リアリズム―エリザーロフ『図書館大戦争』
第5章 交叉する二つの自由―自由の探求から不自由の自由へ
第6章 アイロニーの終焉―ポストソ連ロシアにおけるチェチェン戦争表象
第7章 身体なき魂の帝国―マムレーエフの創作における「我」の変容
第8章 ナショナルな欲望の再(脱)構築―二〇〇〇年代以降のソローキン
終章 ロシア文学のゆくえ
著者等紹介
松下隆志[マツシタタカシ]
1984年、大阪に生まれる。北海道大学大学院文学研究科博士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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