内容説明
没後30年を経て蘇生する最後の戦後詩人、黒田喜夫。時代の最深部から発せられたその言葉は、詩と反詩に裂かれた「3・11」後の日本社会を確実に撃つ。初期詩篇から晩年の寺山修司論までを収めた初の作品集。
目次
第1部 詩撰(最初の無名戦士;黍餅;詩書をあとに;寡婦のうたえる;燃えるキリン;空想のゲリラ;おれは間違っていたのか;ロマンセロ長靴;ハンガリヤの笑い;観念論;毒虫飼育;くらい日曜日;夜の街で舞う;非合法の午后;憑かれてる日のデッサン;狂児かえる;末裔の人々;原点破壊;食虫植物譚;地中の武器―パルチザンの日記から;十月の心;沈黙への断章;餓鬼図・抄;彼方へ―四月のうた;原野へ;遠くの夏―記・九月某日;涸れ川の岸で;男の児のラグタイム;老戦士の昼休みの詩学)
第2部 散文撰(民謡をさぐる―伝統への挑戦;蒼ざめたる牛―わが暗殺志向;死者と詩法;死にいたる飢餓―あんにやの系譜;拒絶の精神とは何か―われわれの生の基調は流亡にあり;飢えた子供には何ができるか―サルトルらの発言をめぐって;読書遍歴;詩と自由;亡びに立つ―土着とは虚構だったのか;歌形と異郷;生涯のように―対話による自伝)
著者等紹介
黒田喜夫[クロダキオ]
詩人。1926年2月28日、山形県米沢市に生まれ、同寒河江市に育ち、1984年7月10日、東京都清瀬市に没する。著書に、『不安と遊撃』(飯塚書店、1959年12月、第十回H氏賞受賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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