誰も知らない香港現代思想史

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  • サイズ B6判/ページ数 357p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784907986094
  • NDC分類 309.022
  • Cコード C0022

内容説明

学生を中心に数万人が都心を占拠した2014年の「雨傘革命」によって、世界を揺さぶった香港。返還にともなって始まった「一国両制度」のもと、なぜ、この都市の人びとは立ち上がったのか?金融資本に観光と支配されない香港の現在を暴く、気鋭の論客による思想=運動論集。日本語版オリジナル。

目次

1(香港現代思想史―「本土意識」の歩み)
2(冷戦下の脱植民地化―香港「中文公用語化運動」の詳論;六〇、七〇年代香港の返還言説)
3(七・一をふりかえる―市民共和のポストコロニアルな主体性の議論とともに;香港は「国民教育運動に従わない」;勇士の凱旋に際して保釣をふりかえる;コンセンサスが崩れた新選挙文化)
4(バーチャル・リベラリズムの終結;植民地主義―一つの見失われた視野;主体性をもった本土性に向けて)

著者等紹介

羅永生[ラエイセイ]
1958年、香港に生まれる。嶺南大学文化研究系准教授。オーストラリア・シドニー工科大学Ph.D(カルチュラルスタディーズ)。香港中文大学社会学M.Phil。ホストコロニアル文化政治、香港文化、香港映画、キリスト教原理主義、比較社会思想史などの研究を行なっている

丸川哲史[マルカワテツシ]
1963年、和歌山市に生まれる。明治大学政治経済学部教員。一橋大学言語社会研究科博士後期課程修了

鈴木将久[スズキマサヒサ]
1967年、東京に生まれる。一橋大学言語社会研究科教員。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了

羽根次郎[ハネジロウ]
1974年、横浜市に生まれる。明治大学政治経済学部専任講師。一橋大学大学院言語社会研究科博士後期課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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鵐窟庵

3
香港と台湾、いずれも大陸中国に対して反共的立場を取りつつも、その成立過程の異なる点において、思想的なアイデンティティが異なるのが本書と前書を比較して解る。台湾は、重層的に民族や歴史を重ねて、その和集合から台湾を探し出そうとするが、香港は旧植民地への反動性と封建性との間で彷徨う、奴隷根性が抜け出せない葛藤を持ち、オルタナティヴな「ヴァーチャル・リベラリズム」を常に掲げながらも、主体性の弱さがある。しかし、その希薄さが経済的な成功や繁栄をもたらしたとも言える。政治的地殻変動の最中の今後の香港に要注目である。2022/08/25

katashin86

0
植民地から「一国二制度」そして今中国本土へのなし崩しの一体化が進む香港におけるナショナルアイデンティティ・ナショナリズムとはなにか。「ヴァーチャルリベラリズム」という重くそして悲しいフレーズ。2021/04/21

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