内容説明
日本最古の鉄筋コンクリートマンション「30号棟」を擁する世界遺産“軍艦島”はなぜ生まれたのか?近代三菱の鉱業・造船・土木・建築をリードしたエンジニアたちが、台風・疫病・労働問題といった課題に直面しながら、洋上の孤島を埋め尽くす高層建築群を生み出していくまでの知られざる歴史を描く。巨匠コルビュジエの提唱を10年も遡る大正初期に誕生した海の上のモダニズム建築の謎に迫る、もう一つの日本近代建築史。
目次
序 超技師たちの未来都市
第1章 近代の幕開けと長崎
第2章 高島炭坑と近代
第3章 明治の三菱と士魂の坑山師
第4章 エンジニア・アーキテクトの近代
第5章 端島から“軍艦島”へ―モダニズム建築都市への道のり
結び 三〇号棟を生んだ“矛盾”と“制約”
著者等紹介
中村享一[ナカムラキョウイチ]
1951年、長崎市飽之浦生まれ。建築家。芸術工学博士。「一宇一級建築士事務所」代表。1974年、長崎造船大学工学部建築学科卒業後、白石建設株式会社に入社。1982年、福岡市で独立し「中村建築設計室」設立。1987年、松植樹の環境保護活動「はかた夢松原の会」に発足委員として参画。1997年、九州建築塾(JIA日本建築家協会九州支部)を創設、実行委員長としてプロフェッションによる建築教育を開始。2000年、「旧長崎水族館保存再生問題」を機に、建築の臨終と再生を考える「建築再生デザイン会議」を招集し、副議長を務める。2011年、長崎市に拠点を移動。2013年、「旧長崎市公会堂」の保存再生を求め「長崎都市遺産研究会」を設立、市民運動を展開。2016年、九州大学大学院にて芸術工学博士の学位取得(「明治期三菱端島坑の形成過程に関する研究~端島から軍艦島へ」)。主な受賞歴に1991年:JIA日本建築家協会オープンデザインコンペ銅賞(「長崎の都市の再構築」)、1996年:UIA世界建築家連合バルセロナ大会公募論文「住居部門」最優秀、2003年:日本商環境設計家協会デザイン賞優秀賞(福砂屋松が枝店)、2004年:第5回JIA環境建築賞(「E7‐project」、現在シェアハウス一宇邨)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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