目次
月光に問へ
余白
罅の昏さ
天の肋
しろき拍動
風車
春の気息
少年の耳
小さき壷
順路〔ほか〕
著者等紹介
柘植周子[ツゲチカコ]
1936年熊本県に生まれる。1973年安永信一郎主宰、歌誌「椎の木」入会。安永蕗子氏に師事。1979年現代短歌南の会「梁」に参加、1988年第1歌集『風の翼』刊行。1993年第2歌集『紅葉山河』刊行(第35回熊日文学賞受賞)。2009年「椎の木」退会。「短歌人」入会。現在、同人。現代歌人協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Kaoru Murata
2
柘植さんは熊本在住。安永蕗子を師として四十年の歌歴を持つ。6年前に短歌人へ。美しい言葉とそのひびきに惹かれる。/遠離なるものは匂はぬしづけさに淡青のそらひかる眉月/みづからの射程きはめていくたびを飛燕のしろき胸ひるがへる/さし迫るやうに沸き立つ湯の底にことりことりと触れ合ふたまご/永遠といへばなにかがすむやうな大翔をわたりの鳥まだ堕ちず/空しかる欲望といへ身構へて風にまむかふ蟷螂の斧/しづけさの方へこころをさしのべて九十二歳師の手に触れつ/月に添ふ星のちひさきひかりも齢があると見ればさびしき 2015/06/20
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