内容説明
「介護福祉」という用語が生み出され15年以上が経過し、この用語は「介護福祉士」という国家資格の名称として広く知られるようになってきています。人が人をケアするという行為は古くからあったものの、社会の急速な変化により、専門職として介護福祉士が誕生し、彼ら、彼女らが今や現場の最前線に立ち活躍してくれているのは嬉しい限りです。しかしもっと広い意味で介護をとらえてみたい、とらえる必要がある、という問題意識から本書は生まれました。ここでは、人と人との関わり、その行為を通して展開される実践の模様がさまざまな領域の人たちによって語られます。連携・協働が叫ばれる中、人が人をケアし、そこからより良く生きるためのヒントも見出されます。
目次
1 自立と介護そして介護福祉―介護の豊かさを求めて
2 介護サービス契約と消費者の権利―消費者被害と権利擁護の課題
3 介護と看護の協働のために―キュアからケアへの始動
4 いのちの入り口を考えるために―口腔ケアと介護の質
5 最期の1スプーンまで―ひとは口から食べられる間は品位と尊厳をもって生きられる
6 生活を豊かに―物的側面からのアプローチ
7 介護は楽しく、明るく、快く―潤いを与えるレクリエーション
8 “ケア”のイロハ―その原像を求めて
9 社会的ケアとしての介護―個の尊厳を中心に
10 利用者の信託に応えるために―介護福祉のフロント
資料
著者等紹介
増田樹郎[マスダタツロウ]
1951年生まれ。愛知教育大学。社会福祉学
山本誠[ヤマモトマコト]
1962年生まれ。聖隷クリストファー大学社会福祉学部。障害者福祉論
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