内容説明
自閉スペクトラムの作家が、自閉の子どもの心のうちを、読みやすい物語につづりました。自閉の人々と、「一般」の人々との架け橋となる一冊。
目次
涙のわけ
迷路の入り口
出口を捜しながら
出口の先にある長い道へ
募る不安
ひとすじの希望
努力への道
ゆっくりするから見えてくるもの
クリスマスの願い事
みんな仲良くしたいのに
スマイルマークに弓矢をはなて
ひとりじゃないから
ランドセルに託す未来
みはらし小学校に向かって
エピローグ
藤家寛子エッセイ いまさらごめんね二〇〇四夏
著者等紹介
藤家寛子[フジイエヒロコ]
作家・大学生。解離性障害を克服後、20代前半でアスペルガー障害と診断される。自分が自閉スペクトラムだと知ってから、幼い頃の追憶や診断後の心の動き、自分で編み出した生活上の工夫を、著書「他の誰かになりたかった多重人格から目覚めた自閉の少女の手記」にまとめた
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こばだい
3
ゆめちゃんを授かった家族は、当初は、不安やわからないことだらけで辛い経験や大変なことが多くて、大変だと思った。でも、お母さんとお父さんが覚悟を決めてからは、お互いが強い気持ちで向き合っていた。でも、お母さんの頑張りで、周りの人たち(幼稚園の保護者)の心を変え、幼稚園と保護者が障害を理解し、一体となってゆめちゃんを支えていく姿が1番印象的だった。周りの人たちの支えが必要だと感じた。2013/12/01
KounoNao
2
自閉症スペクトラム(アスペルガー障害)の著者が過去を振り返って書いた、フィクション系の児童書(?)でした。文章の雰囲気やフィクションゆえの構成から、なんというか一種の「甘さ」は感じられるかも知れない。もしかしたら人によっては反発も。ほんとうの彼女の体験は別の著作(『他の誰かになりたかった』)にしたためられている。著者が参加している対談集と合わせて、全体的な雰囲気をつかむために読んでいる感じ。小学校の図書館にあった福祉系の本を思い出しました。2011/03/23
Kurumi Iwamoto
1
著者の体験をふまえて書かれている部分から学ぶことが沢山あったが、周囲者の受け止め方などフィクションであるから可能な展開が多かった。そのため、学校側との連携がうまくいっていない場合にどうしたらいいか知りたい保護者の方向きではないと思う。 読みやすかったので著者の手記も時間がある時に読んでみたい。2016/03/04
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- 和書
- 千葉ものがたり 〈続〉