内容説明
『世界の雇用及び社会の見通し2016』は、貧困削減の戦いにおいてはディーセント・ワークが最も重要であることを示している。同報告書の指摘によれば、貧困率は多くの新興国・開発途上国で低下傾向にあったものの、大半の先進国では就労貧困率も含め、上昇傾向をたどってきている。本報告書では、仕事の質と貧困削減における社会的保護の役割に特別な注意を払いながら、貧困層が依存するようになってきている仕事と所得の種類を検討する。この検討において、ディーセント・ワークの機会が貧困層にとって入手可能にならない限り、貧困を持続可能な形で削減することは不可能であることが証明されている。この発見は過去20年間にわたる100を超える国々―先進国、新興国、開発途上国を含む―の労働市場と貧困のトレンドに関する分析に基いている。
目次
1 貧困層の仕事と所得(貧困と仕事の世界:世界的動向の概要;所得ギャップに取り組む;貧困を削減するために成長と仕事を変革する)
2 貧困を終わらせるために仕事と所得を変革する政策(貧困削減に対する人権ベースのアプローチ;農村経済において貧困を終わらせるためのディーセント・ワークの役割;人々を支援し、良質の仕事を促進する)
著者等紹介
田村勝省[タムラカツヨシ]
東京外国語大学および東京都立大学卒業。旧東京銀行および関東学園大学教授を経て翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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