内容説明
90~00年代、震災前。「見えない世界」と格闘した映画作家の記録。突然の死から9年。90’s~00’sを牽引した映画作家の単行本。未収録原稿を含むエッセイ傑作選と32人の書き下ろし原稿他!
目次
第1章 阿賀と日常
第2章 生活を撮る
第3章 芸術とは何か
第4章 写真とトウキョウ
第5章 不在とサイード
第6章 ドキュメンタリー考
第7章 佐藤真の不在
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
らぱん
11
感銘を受けた。本作は佐藤真の文章と彼に関わりのあった人たちの寄稿やインタビューを編集した「作品」だ。彼は2007年に49歳で自死したドキュメンタリー映画作家で、明晰な頭脳と創作の熱情とを持った複雑な内面があり、日常(に潜む闇=非日常)と不在(存在)を見つめ続けた。本作の構成が素晴らしい。彼の不在を感傷的に捉えたり偉人として祀り上げたりすることもなく、むしろ非存在の存在感を意識させ、それが佐藤真の表現ではないかと問いかけている。闇を抱えながら生きる人間の日常の中に生命の輝きが放たれる瞬間があるのではないか。2019/03/04
JunTHR
3
素晴らしい!!佐藤真の様々な原稿と、豪華と言える執筆者を集めた寄稿が「日常」と「不在」というキーワードのもと、見事な構成と編集によってまとめられている。佐藤真は、映画はもちろんのこと書籍にも名作が多いので、当然であるけど、佐藤真の原稿の魅力が凄い。未見作品について書かれたものでさえも、読み応えがありすぎる。未見作品があることには恥じ入るばかりだが。2001年にこの世を去った井田真木子の著作集に続き、佐藤真と不在の人物に果敢に向き合い、このような素晴らしい本を生み出した里山社の清田麻衣子氏は只者ではない。2016/05/18
レンコン餅
1
佐藤さんの娘さんから父親としての佐藤真が、普通であり恥ずかしがらず飾らない魅力があった2016/06/13
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