出版社内容情報
金色のたてがみを持つ金ライオンは、
一国の王になりたかった。
自分こそが王にふさわしいと思っていた。
ところが 街はずれに住む優しい銀のライオンが
「次の王様候補」と噂に聞く。
ある日、金のライオンはとんでもないことを始めた-
登場するのは動物ばかり。
人間はひとりも出てきませんが
物語はこの言葉から始まります。
「これが全て作り話だと言い切れるだろうか」
内容説明
考えない、行動しない、という罪。
著者等紹介
林木林[ハヤシキリン]
詩人、絵本作家、作詞家。言葉遊びの分野でも活躍
庄野ナホコ[ショウノナオコ]
イラストレーター。独特の画風が人気で、雑誌の表紙や、人気作家作品の装画も手がける。自身初の絵本『ルッキオとフリフリおおきなスイカ』(講談社2014年)は、大好きな猫の物語(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
小梅
264
書店で見本を読んだら素晴らしい絵本だったので購入。 今、実際にネットでおこってる現実である。自己中心的な金のライオンが偽情報を撒き散らし、新しい国王になる。強くて優しい銀のライオンは嘘の噂を流されても、きっと皆んなに解ってもらえると信じて弁解をしない。結果的に国が滅びた。もちろん金のライオンが悪い。しかし、確認もしないで噂を信じ、伝達してしまった人に罪がないか?聞いた話しを友達に伝えただけだよ。と自覚のない人。何より、嘘の噂を流された時には、事実と違う!と声を上げる事が大事。2020/01/19
美紀ちゃん
173
なるほどと考えさせられる本。 道徳でも使えると思うし、学校図書館に入れたい本。 誰にでも心当たりがあるはず。 真実を見極めるのは大切なこと。 憶測も恐ろしい。 色々なことに当てはまる出来事だと思う。 悪い奴が1番悪いけど、それだけでは国は滅びない。その王を選んだみんなが2番目の悪者。 他校の司書の先生のおすすめ本。2021/03/21
ネギっ子gen
118
冒頭から、「これが全て作り話だと言い切れるだろうか?」と。次の頁は2枚の絵。右側は、チェロを弾く少年。左側の絵は、チェロの代わりに白鳥(?) で、本編へ――。金色のたてがみを持つライオンは、「私こそ、天に選ばれた者なのだ」と誇らしげに胸をはる。王様の死期が迫ったとき、次の王様を国民で決めるようにと布告。そこでライオンは、「私こそが、王になる資格を持っている」と立候補。対立候補の、心の優しい銀のライオンに対して、悪い噂を振り撒く。その悪巧みが見事に成功して、金のライオンは新しい王様に――。大人向けの絵本。⇒2021/08/09
☆よいこ
110
「これが全て作り話だと 言い切れるのだろうか?」人の言うことをそのまま受け止め、自身の目では見ず、自分の頭では考えず、リツイートリツイート。その言葉の向こうに人が存在することを忘れ、よく見もせずにイイネボタンを連打する。悪意のある嘘は存在する。だがその悪意をリツイートしイイネした人は悪者だろうか?誤解は、ただ待っているだけで解けるものなのかしら?▽分類は72だったけれど、14哲学か3類にでも置きたい気分になる。道徳担当の先生にはオススメしておきました。2020/01/06
mocha
110
「口コミ」「情報をシェア」「拡散してください」なんて怖い言葉だったんだろう。二番目に悪かったのは誰? しっかりと胸に受け止めるべきお話だった。中学生にぜひ薦めたい。金のライオンがトランプ氏に似ていると思うのは私だけ?2017/01/26
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