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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さすらいのアリクイ
15
読む前は内容が気になりつつも結構重たい内容なのかもな、と思っていましたが、読んでみると著者が生まれたブラジル、大学時代にサッカー留学生としてやってきた札幌、そしてサッカーチームのコーチとして活躍した倉敷や神戸と、過ごしてきた各地での自分とサッカー、自分と家族、そしてお世話になった方や教えてきた生徒、選手たちとの「つながり」と「積み重ね」が明快かつ生き生きと書かれていました。サッカーへのこだわり。暮らしたそれぞれの街の風景。生徒、選手たちへの眼差し。サッカーで生きてきた著者の色々なことが書かれている本です。2016/04/10
myc0
9
幼い頃からサッカーなど各種スポーツに打ち込んできた、日系ブラジル人二世の著者。何度かプロの道へのスカウトを受けるものの、ブラジルの若者たちの生き方や、両親がネルソンに思う「日系人の理想的な生き方」を前に断念してきた。しかし、札幌大学のサッカー留学生への応募を期に、サッカーと共に生きる道を選ぶネルソン。今では身近なフットサルも、彼が留学時期に札幌に初めて伝えたものだと知って吃驚。生涯を通して、自分の好きなことに打ち込み続けるて素敵なこと。指導者としての姿勢はとても人生の勉強になるものばかりだった。2017/02/04
牧野
2
華麗でもない、注目度が高いわけでもない。しかし、日本のサッカー黎明期に礎を築いた人の1人だということは間違いない。好きなサッカーで食べていくために時にはプライドも捨て生計を立てる姿は自分がもとめていても出来ない姿。真摯に毎日を過ごしたい。そんな風に思えた。2014/10/29
葎葎【読み方:ヒワイ注意】
2
単純な半生記ではなく、日系ブラジル人の世代的な意識差や、ブラジルと日本のサッカーひいてはスポーツに対する捉え方の違い、生涯スポーツとしてのサッカーなど、色んな要素が含まれているので、とても読み応えがありました。2014/06/23
林太郎
1
一部のプロ選手に象徴される華やかな道とは違う。 人生を歩む中で、サッカーと共に生きて行く事を選んだ、ネルソン松原さんの自伝。 「一つの事だけをやっていれば良いのではない。様々な事が出来るようになって、自分の進みたい道へ進む力が養われる。」 成功者を羨んで、一足飛びの成功を夢想するのではなく、 目の前に映るもの、今出来る事に、真摯に向き合う事で、 好きな物事にも向き合う事が出来る。 とても、腑に落ちる言葉だった。 本の最後の方に出て来るから、そこまでの氏の歩みをじっくり読んで欲しい。2019/01/24