内容説明
ヤタガラスと金色の鳶、欠史八代の意味、疫病の流行と祭祀、相撲と埴輪の起源、天照大神の伊勢鎮座…。神々の時代から人間の歴史へ!全現代語訳+解説。
目次
第一代 神武天皇 神日本磐余彦天皇(東征への出立;迂回と進撃;長髄彦と金色の鵄;始馭天下之天皇)
第二代 綏靖天皇~第九代 開化天皇(欠史八代)(第二代 綏靖天皇 神渟名川耳天皇;第三代 安寧天皇 磯城津彦玉手看天皇 ほか)
第十代 崇神天皇 御間城入彦五十瓊殖天皇(即位と遷都;疫病の流行と神々の祭り ほか)
第十一代 垂仁天皇 活目入彦五十狭茅天皇(即位と立后;任那と新羅 ほか)
著者等紹介
寺田惠子[テラダケイコ]
古事記学会理事、学習院女子大学講師。東京都出身。豪州シドニー大学を卒業後、日本女子大学大学院博士課程単位修了。湘南短期大学教授を経て、学習院女子大学、和洋女子大学講師。上代文学会理事。専門は日本上代文学。古事記、日本書紀、万葉集の講義は社会人講座等でも人気を博す(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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tamami
54
寺田恵子先生の『日本書紀』全訳シリーズの第二巻。本巻はいわゆる欠史八代を挟んで、神武天皇の功業と崇神・垂仁天皇の事蹟が記される。神武天皇の東征とそれに伴う様々な困難を経ての建国という部分は、読み物としても面白いところである。下って第九代崇神天皇、第十代垂仁天皇の事蹟の記述には、王権確立期の様相をうかがわせる物語もあって、興味深い。神武天皇と崇神天皇、いずれも「ハツクニシラススメラミコト」の称号を名告られたが、漢字では「始馭天下之天皇」と「御肇国天皇」と異なる文字が充てられ、どのような意味がと想像が広がる。2025/01/14
ヨシモト@更新の度にナイスつけるの止めてね
4
俗に欠史八代と呼ばれる、初期八人の謎の天皇の記録。系譜を細かく読むことで、驚くほど多くの情報が書き込まれていることに気づかされる。欠史八代の解説は、この本の最大の価値かもしれない。2024/12/27
kinoko
3
神武天皇から垂仁天皇までの日本書紀の現代語訳。多くの世代を通して人間の世になっていく過程が説明されている。いろんな地名や氏族の由来が書かれているので、関連する場所に行ってみたくなる。神代から繋がるように、日本書紀の著者が苦労した雰囲気も少し感じられて、昔の人も同じだなと感じた。2025/02/10