内容説明
多額の借金、自暴自棄、辿り着いた拠点「福島」で被災。操縦技術世界一を目指し、幾多のドン底から這い上がった男。夢を夢で諦めなかったある飛行機野郎の波瀾万丈ストーリー。
目次
出立―大空を目指したわけ
飛翔―師匠との邂逅と突然の別離
失意―苦境のなかで手にした翼
停滞―日々の生活と目標の狭間で
覚悟―レッドブル・エアレースへの挑戦
苦悩―襲いかかる数々の困難
内観―己を見つめて
想い―福島から世界に挑む意義
躍動―人生初の表彰台へ
試練―起こることの意味
成熟―人生最良の日
未来―次世代につなぐために
著者等紹介
室屋義秀[ムロヤヨシヒデ]
エアロバティック・パイロット。1973年1月27日生まれ。究極の3次元モータースポーツ・シリーズ「レッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップ」に初のアジア人パイロットとして2009年から参戦。2014年シリーズ第2戦、2015年シリーズ第5戦、第7戦でそれぞれ3位に入賞。国内ではエアロバティックス(曲技飛行)のエアショーパイロットとして全国を飛び回る中、全日本曲技飛行競技会の開催をサポートするなど、世界中から得たノウハウを生かして安全推進活動にも精力的に取り組み、スカイスポーツ振興のために地上と大空を結ぶ架け橋となるべく活動中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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C-biscuit
9
前に何かのテレビで室屋さんのことを見た。サムライスタイルという操縦桿を両手で持つ操縦方法である。そもそも普通の人は飛行機の操縦のスタンダードを知らないのであるが、普通は左手はスロットルレバーを操作しているらしい。この辺りが詳しく載っていたわけではないが、スタートしたらスロットルは全開なのだそう。そういうところ魅力である。この本はワールドチャンピョンになる前の本であるが、操縦技術世界一を達成したのだと思う。色々な世界があるが、その道を極めることの難しさと前向きなハートがいかに大事かを改めて知ることができる。2023/02/13
ぽけっとももんが
4
何か面白い番組はないか、とザッピングしていた時にたまたまやっていたエアレース。こんなものがあるのか、と家族全員釘づけ。そしてその中で日本人パイロットがいることにも驚いた。どうやってこんなレースに出るような人になるんだろう。その答えがこの本。エアレース、見て面白いもんなぁ。人気が出るだろうけど、競技人口を増やすのはなかなか難しいだろう。なんだって莫大お金がいる。でもそういえば幼稚園児の甥っ子は、大きくなったらエアレースに出る人になりたい、と言っていた。それが現実的な夢になる日も、そう遠くないのかもしれない。2016/10/05
ず〜みん
4
いただいた本。室屋義秀氏のパイロットを目指すきっかけになった小さい頃からのお話から、2016年シーズンの始まる前までの舞台裏的なお話。読みやすいし、手頃なので、「買って応援」という形を取りやすい一冊。2016/09/06
モルツー
4
エアレース会場でゲット♪ 室屋氏の掲げる目標は、彼の中では現実的な物だったのだなと思うやら、有言実行すげぇええと思うやら。裕福な家庭出身ではないし費用に苦労してて一歩間違えばドロップアウトなフリーターだったことは分かったけど、そうならずに成功してるんだから、なんだかんだ言っても凄い人なんだと思わざるを得ないです。スポンサー探しの行動力とか単身でアメリカに渡っちゃうとか、「違うなぁ」と感心。努力する才能、見習いたいです。2016/06/06
たかひー
2
★★★ この本を書いた後に2017年に実際にチャンピオンになったのだから本当にすごい。日本におけるエアレースのパイオニアとして、苦労や困難が絶えなかったようだけれど、それにたまには負けつつも最後には立ち向かっていったのだから。トップに立った人の言葉には重みがある。2021/04/30