内容説明
森〓外はかく生き、かく描いた。貴重な資料・文献を渉猟し、〓外と彼の周辺に関する精緻な実証を行う一方、〓外作品の柔軟な読解を通して、言説空間とその生成の現場を拓く。
目次
1 テクストから現場へ(太田豊太郎の肖像―「舞姫」への一視角;「森〓外の日清戦争」のために―『徂征日記』再読;「本家分家」の周辺―森久子の建部遯吾との再婚をめぐって)
2 読解から紡がれた物語(配達されない三通の手紙―森〓外「舞姫」論のためのエスキス;穂積家の滅亡―「蛇」を読む;三つの墓参り―テクストの交響から見えてくるもの ほか)
3 『森〓外宛書簡集』が拓く世界(〓外は大魚を逸したか―怪人・長田秋涛の間の悪さについて;宮嶋資夫と森〓外―大下藤次郎の義弟として;宮嶋資夫と大下藤次郎―『遍歴』と「大下藤次郎日記」 ほか)
著者等紹介
酒井敏[サカイサトシ]
昭和34(1959)年、千葉県生まれ。千葉県立千葉高等学校、早稲田大学教育学部を経て、早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。文学修士。現在、中京大学文学部・大学院文学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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