内容説明
歴史ファン必見!歴史作家必携!!室町末~昭和にかけて実際に使用された十手300本を掲載。江戸だけでなく京都・大坂町奉行所の伊達な十手、岡山藩、長州藩、姫路藩の豪壮な十手、刀のように長い打ち払い十手や鐔十手、兜破、鎖分銅や火薬、催涙液まで装備した仕込十手。これが400年にわたる“十手のリアル”だ!
目次
第1章 十手の研究(各部位の名称;各部位の役割;「太刀〓(も)ぎの鈎」または「刀うばい」
宝棒から鼻捻へ
鐵杖、吾杖、鐵塔(鉄刀) ほか)
第2章 捕縛の理念(捕縛の起源;捕縛の理念 五行説;不動印;九字護身法;卍秘法(卍) ほか)
著者等紹介
谷口柳造[タニグチリュウゾウ]
1940年12月生。美術骨董商「柳泉堂」を、五十年間営む。江戸刑事博物保存協会の運営に携わる。名和弓雄先生(正木一刀流・江戸町方十手術宗家)に師事。正木流鎖術、十手術、捕縄術、一火流砲術を修得。現在、十手愛好会代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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yyrn
23
90歳の父が「十手」の本が読みたいというので探して借りてきた本。様々な時代の、様々な流派の、様々な用途の300を超える十手がきれいなカラー写真とともに紹介されている大型本で、いったいどういう人がこういう本を読むのだろう?と思いながら私も読んでみたが、なかなかに面白かった。棒から出ているでっぱりの部分を「刀うばい」という名称に感心したり、火付盗賊改めの長官が、だから長谷川平蔵も使った十手があったり、時代が下ると実用性よりも装飾が強まったり、明治・大正でも使われて後のサーベルになったりとその変遷も面白かった。2021/03/07
更紗蝦
16
検死の検分時に切り傷の長さ刺し傷の深さを測るために一寸刻みで目盛りを付けた「目盛付十手」や、隠し武器の機能を兼ね備えた「仕込十手」(「鉄砲十手」「短剣仕込十手」「鎖分銅付十手」、明治時代になると「催涙液発射十手」「早手錠十手」などもあります)、十手もどきの護身用具の「擬装十手」(「矢立十手」「如意十手」「煙管十手」など)のような風変わりな十手があったとはビックリです。十手だけでなく、万力鎖や鈎縄などの捕縛を目的とした道具や、手鎖や錠前などの禁固を目的とした道具も載っています。2018/09/07
参謀
3
小さい頃に刀に興味が出ると欲しくなるかと思いますが、本物の刀は手に入れられないので、次に興味が湧く時代劇アイテムは十手(もしくは手裏剣)かと思います。そんな十手の大図鑑。シンプルなものもあれば、装飾に凝った物もある。十手ってこんなにも種類があったんですね~。十手マニアにも太鼓判の1冊。そういば京都のお土産で刀のレプリカを買ったことがあったんでした。全然見てないけど、錆びてないかな~?2018/09/11
hiro6636
1
十手についての解説。意外と古くから使われていた。2018/11/05
ぞだぐぁ
1
十手がメインだが、タイトルに『捕物道具』とあるように捕り縄なども写真付きで紹介している本。不動明王の持つ剣がルーツと言うことには驚き。著者が十手愛好会代表とあるが会員はどの位いるのだろう?2018/09/06