感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちゃりんこママ
31
「ジル・ド・レは美男子」説を期待していたので、宮脇先生の人物像には満足ですが、舞台劇のようで少し物足りない…一巻では済まないよね、内容的に。後書きの「ジャンヌの兄」のお話を読みたいです。美しい描線とコスチュームは流石でございます。2017/06/28
たまきら
27
ああ、青髭のモデルのあの人…というイメージで読みはじめ、ジャンヌダルクとの意外な接点にびっくり。知らなかったなあ。日本の欧州人物のコミカライズって、知らないことを発掘してもらえて本当に感心します。個人的にはやっぱり青池さんのアルカサルが一番好きですが、いろいろこれからも素敵な本が出るんだろうなあ!2020/03/10
へへろ~本舗
8
だんだん人相が悪くなっていくジル。荒んだ暮らし、殺人、ジャンヌを喪った空虚さがかれを変えていったのか、それともジャンヌの死は変貌するきっかけにすぎなかったのか2017/08/20
還暦院erk
7
前から気になっていたが、入手困難だった。ようやく手に入れて即読了。『ネロ』と同様、美麗な絵柄にうっとり…でもスプラッタシーン少しあるので注意ね。本作でのジャンヌは本当に少年みたいだっただけに、処刑の後に役人(?)に酷いこと言われていたのが悲しかった。死後まで侮辱されるなんて…。ジルは逆に、連れてきた少年を辱めることすらせず淡々と(略)。史実はどうだったのだろう?2021/06/25
またの名
4
金髪碧眼の少年たちがジルの城に行ったきり戻らない噂は城主が犯した大量殺人として露見する、史実を再構成した漫画。フランスを救うはずの聖乙女ジャンヌ・ダルクも火炙りに掛けられ「よく見ろ聖女でもなんでもない おっぱいもあそこもあるぞ」と脱神秘化される策略に嵌った聖乙女の戦友ジルの失意と渇望は、髪を切ってまるで男児みたいなスタイルで戦った聖乙女の幻影をどんどん理想化。失われ崇高化された対象の代わりを求め、気高き戦士だった面影が暗黒面に取り込まれる。「すばらしいものを蘇らせるためなら もっと多くの犠牲が必要だろう」2023/10/07