目次
第1部(「視点」;唯我論;形而上詩)
第2部(神秘主義;対立物の一致;薔薇園への帰還)
著者等紹介
村田俊一[ムラタシュンイチ]
1944年生、弘前大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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再読。エリオット研究でも出色の出来だがそれゆえに難しい。もう一度読みたいところだが、エリオットのF.H.ブラッドリーについての博士論文から、エリオットの詩業、もしくは思想を逆照射させる。ライプニッツーブラッドリーの窓のないモナド状態において、しかし、それでも連帯=関係を持ってしまうこと、T.E.ヒュームであれば、三つの世界(無機的世界、有機的世界、倫理的・宗教的世界)の絶対的非連続性において、有機的世界と倫理的・宗教的世界の間隙に梯子を立てること、この場所にこそ詩(芸術)の賭金はある。2017/06/29