内容説明
その島は「黒魔術の島」と呼ばれていた―経済成長に沸き立つバンコクを飛び出しフィリピン取材中のプラープダーは、シキホール島の噂を耳にする。自然との触れあいを探りつつも飛躍の手がかりをつかめなかった作家は、半信半疑で訪問を決意する。「魔女」との対面、人々との交流を経て再発見したのは都市の自分だった。スピノザ、ソロー、カジンスキー、ラヴロック。「新しい目」で世界と出会いなおす、小説でも哲学でもある旅の軌跡。
目次
1 黒魔術の島―あるいは、時間のレンズの中のスピノザと蛍についてのまやかし
2 魔女 ソロー 魔術師 テロリスト―そして心騒ぐ孤独
3 まやかし
著者等紹介
ユン,プラープダー[ユン,プラープダー] [Yoon,Prabda]
1973年バンコク生まれ。14歳のときに渡米。美術の学士号を取得してデザイナーとして働いたのち、26歳で兵役のため帰国し、本格的に執筆活動を始める。2002年に短編集『可能性』が東南アジア文学賞の短編部門を受賞。現在は創作・エッセイの執筆で活躍する傍ら、バンコクで独立系出版社Typhoon Studioを経営。デザイナーとして活動しながらアート作品や映画も発表している
福冨渉[フクトミショウ]
1986年東京生まれ。タイ文学研究者、タイ語翻訳・通訳者。鹿児島大学グローバルセンター特任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件