ゲンロン叢書<br> 新しい目の旅立ち

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ゲンロン叢書
新しい目の旅立ち

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  • サイズ B6変判/ページ数 256p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784907188344
  • Cコード C0098

内容説明

その島は「黒魔術の島」と呼ばれていた―経済成長に沸き立つバンコクを飛び出しフィリピン取材中のプラープダーは、シキホール島の噂を耳にする。自然との触れあいを探りつつも飛躍の手がかりをつかめなかった作家は、半信半疑で訪問を決意する。「魔女」との対面、人々との交流を経て再発見したのは都市の自分だった。スピノザ、ソロー、カジンスキー、ラヴロック。「新しい目」で世界と出会いなおす、小説でも哲学でもある旅の軌跡。

目次

1 黒魔術の島―あるいは、時間のレンズの中のスピノザと蛍についてのまやかし
2 魔女 ソロー 魔術師 テロリスト―そして心騒ぐ孤独
3 まやかし

著者等紹介

ユン,プラープダー[ユン,プラープダー] [Yoon,Prabda]
1973年バンコク生まれ。14歳のときに渡米。美術の学士号を取得してデザイナーとして働いたのち、26歳で兵役のため帰国し、本格的に執筆活動を始める。2002年に短編集『可能性』が東南アジア文学賞の短編部門を受賞。現在は創作・エッセイの執筆で活躍する傍ら、バンコクで独立系出版社Typhoon Studioを経営。デザイナーとして活動しながらアート作品や映画も発表している

福冨渉[フクトミショウ]
1986年東京生まれ。タイ文学研究者、タイ語翻訳・通訳者。鹿児島大学グローバルセンター特任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ころこ

36
著者がスピノザに注目したのをみて、ああ、やっぱりと近しい隣人としてみ、追いつかれたと驚きをもって迎える。他方で、我々が考えてきた言葉とどこか違う。本書は、多少読み辛い。著者が何人で、何処に行ったということを足掛かりにしたくなる。ヨーロッパ対アジア、保守対リベラルといったパースペクティヴは通用しない。その様なパースペクティヴは、我々の思考を狭める役割を果たしている。何せ著者が迷路に迷ったように、読者は当然迷路に迷う。旅とはそういったものだ。観たいものを観、知りたい答えを探すだけでは、もはや旅とはいえない。2020/02/04

ぽち

15
小説家/思想家/デザイナー/etc...というタイのポップカルチャー・アイコンその哲学エッセイ。スピノザの汎神論を拠り所にするように人間と自然のあり様をフィリピンの「黒魔術の島」シキホールへの旅を通じて思索を深める。本文冒頭に据えられた「そしてぼくの旅は、自分がいったいなにから逃げているのか、」という問いから察せられるように、全編に通じての苛立ち、既存の(アニミズム的)言説への厳い批判が印象的なのだけど、それらはすべて自身へ向けられているものだということを訳者による解説にあるタイ社会の道程から窺い知れる。2020/05/08

ミズグ

10
自分自身への向き合いを旅と思考と思索により切り開く紀行文哲学書。 旅が新しい目を獲得する契機となる。 物事を深く考えるために旅と思考を重ねる。2020/04/09

みのくま

7
著者の立場はリベラルであり都市中産階級でありエコロジストなのだが、だからこそ「黒魔術の島」シキホール島で思索するにつれてその欺瞞に直面していく。リベラルは人間(=都市)と自然(=田舎)を分断し、後者にロマンティックな幻想を抱いている。しかし「地球愛護」や「自然との融和」といったお題目は、無自覚な中産階級的価値観に適した社会的論点だったにすぎないと喝破する。著者はその無自覚さを「何かから逃げていた」と表現する。本書の素晴らしいところはこの自己批判の精神である。「逃げていた」事から「逃げない」著者は信頼できる2020/09/29

さんくん

1
まず、タイトルがお洒落。著者はユーモアな物語の『パンダ』で知っていたのですが、今作はノンフィクションで文体も抑制気味な感じです。ただ、あちこちでウィットは効いている。ロマン主義的自然への憧憬から、汎神論を経てふつうの都市の日常の「自然」へ。エキゾチックなシャーマンに期待して行ったら、腕に唾液含みのもみ米を塗られて失望したというくだりは笑ってしまいました。シャーマンの二世が新世代の魔術(商法)で頑張っていたり、若者が島の外へ出ていく現実があったり、そういう世界の地の生活が面白かったです。2020/03/30

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