感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たばかる
19
「現代日本の批評」では戦後以降の批評のありかたについて言葉を交わす。ここは正直知識不足でついていけないが、おなじみの三つ折り年表があったので有効活用させていただく。ほか、書の中では『日本文学をいかに批評するか』は軽く読めた。文芸のいわゆるサブカルチャー化にいたる歴史的な流れが語られる。2021/04/17
しゅん
10
「創刊にあたって」の中で、東浩紀は「まじめ」と「ふまじめ」の間をいく言論を目指すと語る。その実践がテクストの雑多さに現れている。演劇、日本批評史、マレーシアの日本人観、ロシア文学とテロリズム(オウム真理教が事件前ロシアで広く知られていたという話は全く知らなかった)etc。各論考に好き嫌いはあるが、雑誌自体が示す知の多様さ自体に感銘を受けた。利賀に演劇拠点を移した鈴木忠志の「日本を捨てるために地方にいった。日本を捨てるためにアメリカに行くやつはバカだ」という言葉は特に新鮮に響いた。そういう考え方があったか。2016/12/10
蛇の婿
7
昭和初期の円本や戦後の高度成長時代の雑誌、そして現代のウェブによる情報量の格段の増加は一般と呼ばれる人々を啓蒙し、しかしそれはインテリ(知識)層の増加というよりもディレッタント(好事家)層の増加を生むことになったのではないかと私は思う。こういった思想、批判史の風潮はそれを背景にしてそれぞれの時代に生まれまた淘汰されていく波があるように見え、この雑誌はそういった現代に生まれた波の一つであろう。ただ私にはこの雑誌を読んで自分なりに得るものは有ったものの、やろうとしていることにほとんど賛同はできなかった。2016/04/23
午後
5
クレイグ・オーウェンスの「アレゴリー的衝動──ポストモダニズムの理論に向けて」がめちゃくちゃ面白かった。共同討議で触れられている、70年代「プレ・ネオアカ」期の思想の豊穣さや、95年以後黙殺され続けているニューエイジ的な感性の水脈についての話は興味深い。2023/03/16
もっち
5
オススメ。こういうのが読みたかった。福島観光地化計画以降、離れてたファンを戻ってくるのでは。2016/01/29
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