内容説明
故宮博物院の至宝「清明上河図」は一〇〇〇年余の年月を経てなお輝きを失わず、その超絶技巧は二十一世紀のわれわれの心を奪う。本書では、第一線で活躍する中国の八名の研究者が、貴重な写真データを駆使して数々の謎を解き明かし、この宋代風俗画最高峰の新たな魅力に迫る。
目次
春の旅(「清明上河図」評;「清明上河図」の季節)
張擇端と「清明上河図」(張擇端と「清明上河図」の来歴;「清明上河図」の模本)
北宋の風俗画―真実の〓(べん)梁(「清明上河図」と十一世紀の北宋宮廷絵画;宋代風俗画の小品)
「清明上河図」を深読みする(張擇端「清明上河図」中の行脚僧;「清明上河図」はなぜ千漢一胡なのか;「清明上河図」の変容)
著者等紹介
楊新[ヨウシン]
1940年生まれ、湖南省湘陰出身。1960年に広州美術学院付属高校を卒業後、中央美術学院美術史論学部に入学する。1965年に同大学を卒業し、故宮博物院に入り、中国の古書画の陳列および研究に従事する。徐邦達氏、啓功氏に師事して書画の鑑定を学ぶ。1984年にルース財団の客研究員者として、カリフォルニア大学バークレー校の美術史学部で研究と講義を1年間行う。1985年1月から故宮博物院陳列部の副主任、1987年9月から2000年12月まで故宮博物院の副院長を務める
関野喜久子[セキノキクコ]
大阪生まれ。大東文化大学中国語学科卒。第1回文部省中国派遣留学生として、北京語言大学で学ぶ。出光美術館勤務を経てフリーの通訳・翻訳者となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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