感想・レビュー
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roughfractus02
9
『中論』を学問に留めず修行の書と捉える著者の訳と詳細な注釈は論理的かつ求道的である。世界の全てを依存関係と捉え、対象や自己の「自性」(独立性)を退けたナーガールジュナは、時間に関する19章で過去・現在・未来が独立して存在せず、過去も未来も現在なしにありえず、現在も独立に存在しないのだから、過去も未来も存在しないと喝破した。この章を、過去と未来のジレンマでなく現在も含めたトリレンマとして捉えた著者は、3者を言説上で存在するがその「本性」においては存在しないとし、『中論』を本性へ向かう修行の指針として示した。2019/11/03
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- 和書
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