感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
8
大智と大悲は本来一つだが、人の分別智は両者を別物として再構成する。著者は、禅の実践によって得られる仏陀が悟った大智と大悲の一体となった実在である霊性を、<二は一だが、人は一を二と捉える>という論理パターンを繰り返し、様々な角度から語る。言語によって実在世界を再構成する分別智に特化した西洋思想と、それが無分別であることを説く東洋思想を区別しながらも、著者は自ら用いる東西二項を超えた場に、実在の体験へ向かう宗教性を見出す。その場とは日常だ。物は人にやればなくなるが、精神は人に施せば増える。それは分割できない。2021/03/13




