内容説明
形而上学批判としての認識論的仏教研究。―華厳思想の哲学的可能性を求めて、大乗起信論の示唆する仏教の根本難問に阿頼耶識の意義を鍵として挑む。西田幾多郎の弟子である「忘れられた哲学者」の仏教純粋経験論。
目次
第1章 仏教に於ける価値と実在の問題―阿梨耶識の真義に就いて
第2章 華厳の象徴的教理―法華経と華厳経の関係に就いて
第3章 三細に就いて
第4章 用染浄の一考察
第5章 仏教に於ける無所有
第6章 仏願と至心信楽―大乗仏教の要諦と奉仕の精神
著者等紹介
土田杏村[ツチダキョウソン]
1891年生、1934年歿。哲学者、評論家。新潟県佐渡に誕生。本名茂(つとむ)。土田麦僊の弟。東京高等師範学校博物学部で丘浅次郎から生物学を学ぶ。京都帝大哲学科に進学し西田幾多郎に哲学を学ぶ。大学院在学中に雑誌『文化』を創刊し、社会、教育、文学、芸術など多方面にわたる評論活動を開始。以後定職に就くことなく世を去るまで著作活動を継続。また、自由大学運動や新短歌運動を推進(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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