内容説明
登山とは自己表現である―。サバイバル登山家30年の登山批評の集大成。
目次
1(高い山から深い山へ;遺書がわりの登山日記;和田城志「登山とはなにか」の師)
2(山野井泰史 ただ好きだから登る;星野道夫 狩りの道標;フリチョフ・ナンセン 史上最高のホモ・サピエンス;デルスー・ウザーラ 猟師の世界観;ウォルター・ウェストン 百年前のフェア登山;裏山のクマ この星で生きるということ;エベレスト 最後の極点;富士山 世界で一番手頃な高所)
3(粉雪滑降の快感とリスク;冬靴について;最高の自由;こころと内分泌;ひとりでずっと山にいる;東京オリンピック観戦記;阿蘇山 ナツ失踪記;散歩について;こころと体;震災から一四年;日本語を書くということ;ちょっと長いあとがき、もしくは最近の生活)
著者等紹介
服部文祥[ハットリブンショウ]
1969年生まれ。登山家、作家。世界第二の高峰K2に登頂、剱岳や黒部で冬期初登攀を記録したのち、食糧を現地調達する「サバイバル登山」を実践。廃村の古民家で狩猟、畑作の生活を送る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ばんだねいっぺい
21
真理をつくような和田城志さんのハナシで持っていかれる。デルス・ウザーラで泣く。鉄砲耳になっちゃったナツを心配する。登山とは何か。2026/05/10
Sakie
14
様々な媒体への寄稿文集、統一感なし。長編の山行記も好きだが、行動しては考え、本を読んでは考えする服部文祥の散文を読むのがいちばん好きだ。その意味ではこの本はおいしい。これまでの登山、サバイバルと銘打ってからの登山、ナツとの山旅、廃村の暮らしと、その周辺での狩猟。歳と共に、”自己表現”のありかたも移り変わっていく。人口登攀の否定と同じ温度で、人工野菜のありかたを疑問視する。これも一貫して服部文祥の芯である。『もっともっと生きてみろ』と言う山の声は内なる声。どのようにもっと生きるか、楽しみに待つ。2026/02/20
roatsu
10
服部さんの文章はいつも山道を行くような読む楽しさがある。露悪趣味・修辞的に流れない絶妙なユーモアと洞察は人生経験を経て円熟味を増しているような。様々なメディアへの寄稿の集成で長文から軽いが深みのあるエッセイまで一貫しつつ多彩。登山批評とはいうが、服部さん個人の登山志向や今続けている暮らし方を絡めた現代文明・現代人批評だろう。本当の登山、は世界的アルピニストから日曜ハイカー、映え狙いのSNSニワカまで個々人で違うだろうけど本書を読めばそれでも通底する何かが読み取れると思う。個人的には和田城志への取材、裏山の2026/01/26
ichi
9
【図書館本】狩猟犬として飼っている犬が、山の中で鹿を追いかけたまま、雨の中迷子なり、何日も見つからず、発見された時には衰弱していた話がとても印象に残りました。調べてみると、このワンちゃんとのエピソードの本を出しているみたいなので、今後読んでみようと思います。2026/07/15
ぶっくたると
4
著者が過去に寄稿した雑文(エッセイ)を融合しなおしたもの。 著者の死生観や哲学がしっかり伝わってきます。 でも「阿蘇山 ナツ失踪記」の章が、人間的でとてもよかったです。自分のスタイルと矛盾した行動をとってしまったことが正直に書かれてあって、相棒(犬)に対する愛を感じました。2026/10/04




