内容説明
美しい月の写真と、美しい日本の詩歌を織りまぜてつづる、月の名前400語。辞典では味わえない奥深さ。
目次
1章 四季の月(秋の月;他季の月)
2章 月のかたち(月の満ち欠け;月の光)
3章 月の伝承(月の異称;月の物語)
4章 暦の月(暦の名前;月と暦)
5章 月とことば(月のことば;月と女;月とことわざ;心の月)
著者等紹介
高橋順子[タカハシジュンコ]
詩人。1944年千葉県生まれ。詩集に『幸福な葉っぱ』(現代詩花椿賞・書肆山田)、『時の雨』(読売文学賞・青土社)など
佐藤秀明[サトウヒデアキ]
写真家。日本写真家協会会員。1943年新潟県生まれ。北極、チベット、アメリカなど世界各国の自然や人々をテーマに作品を発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おくちゃん🌷柳緑花紅
75
月が好きです。月を見ると必ず思い出す友人がいます。多くを語らず、いつも聞き役。でもポツリと話す一言が月のように静かに輝く。そしてこの本は素敵だった。翌日の十五夜を気もそぞろに待つ「待宵」夜が明けても西の空に残る「有明月・残月」2012年石垣島で見ることが出来たという「月虹」天の海に雲の波立ち月船星の林に漕ぎ隠る見ゆ(柿本人麻呂)夜空の風景が見えるような歌。空の月と地の月(暦の月)堪能しました。これは手元に置きたい。2014/07/25
ちはや@灯れ松明の火
68
青と藍のあわいの空に月が浮かんでいた。あと少しで満ちる、十四夜月。濃紺を溶かした海に光を降らせる。水面に、金色の花が揺れて咲くように。古の誰かも、こんな景色を見ていた。翌日の十五夜をそぞろに待つ思いを『待宵』と、海上の空に浮かぶ月と水面に映る姿を『海月』と、放つ輝きを『月華』と名付けた。季節毎、日毎、時間毎にうつろう表情のひとつひとつを表すことばを捧げた。夕空にかぼそく刻まれた爪痕みたいな三日月、明けていく夜に取り残された有明月。見上げるたびにその姿を辿って、みとれて、名前を探して、ただただ綺麗だ、と。2013/09/20
いつでも母さん
67
『雨』に続き『風』『花』と来て、これ!『花』は今一つの感じだったが、これは又良いですね~!こういう本を読むと日本人に生まれたことが嬉しい!素敵な言葉たちから、情景を思い浮かべる。これらの言葉を自然に使える人になりたいなぁ。2015/07/27
瑪瑙(サードニックス)
51
月って神秘的だと思います。特に女性にとっては縁のあるものだと思います。ところがこの本によると昔は月は男性を象徴するものだったとか。月にはいろんな名前があって、素敵な名前も多かったです。日本語ってやっぱり繊細で表現が深くていいですね。【2019年花鳥風月読書会】参加にて読了2019/11/05
Qちゃん
44
子供の頃から月を眺めるのが好きでした。すぐに手を伸ばせば届く所に置いておきたい一冊です。月というのは神秘的で素敵だなと、改めて思える内容です。2017/06/25