あの山は、本当にそこにあったのだろうか

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  • サイズ 46判/ページ数 333p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784906902828
  • NDC分類 929.13
  • Cコード C0097

内容説明

韓国文学界の巨匠パク・ワンソの自伝第2作いよいよ刊行!シリーズ100万部を超えるロングセラー。「記憶」と「虚構」が交錯しつつ、朝鮮戦争下のソウル市民の暮らしを生き生きと描く。「国民文学」から「世界文学」への飛翔!

目次

1 もう二度と夢は追わない
2 臨津江だけは越えるな
3 狂った白木蓮
4 時には「粃」も憤怒する
5 真夏の死
6 冬の木
7 門外の男たち
エピローグ

著者等紹介

朴婉緒[パクワンソ]
1931年、京畿道開豊郡(現在の北朝鮮、黄海北道)生まれ。3歳の時父親を亡くし、祖父母のもとで幼少期を過ごす。母親に連れられソウルの小学校に入学し、その後はソウルに定着する。1950年ソウル大学国文科に入学するが、同年朝鮮戦争の勃発により学業を中断する。戦争も終盤にさしかかった頃、兄を亡くし、男手のない一家を支えていくためにソウルの米軍部隊で働くことになる。数年後、そこで出会った男性と結婚する。1970年『裸木』(「女性東亜」の懸賞作品)という長編小説により執筆活動を始めて以来40年もの間、次々に作品を発表する

橋本智保[ハシモトチホ]
1972年生まれ。東京外国語大学朝鮮語科を経て、ソウル大学国語国文学科修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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lily

94
獣の家族、貧困、悪運、疾病...人間の影しかみえない朝鮮戦争時代のソウルの暮らしを追体験できる貴重な自伝。絶望の世界に浸ることは幸せの輪郭を映し出す瞑想トレーニングだ。2021/02/10

ミネチュ

0
この本は、自伝的小説の二部目です。一部目の「新女性を生きよ」は私が韓国に興味を持って間もない頃に読みました。だからもう14年も前! すごくおもしろい本だったのに続編が翻訳されてなくて残念に思いました。 この本は、朝鮮戦争の最中のソウルが舞台です。 とにかく興味深い話です。 極限状態の置かれた人が生き抜くために通常では考えられないようなことをしながら生きていく様子が非常にリアルでした。2023/09/10

Sachiko

0
1950年に始まった朝鮮戦争で、ソウルが北の人民共和国軍に占領されて市民のほとんどが市外へ逃れたのに、逃げることができずにソウルにとどまった作者の家族の話。作者の自伝的小説だ。足を銃弾で撃たれ瀕死状態の兄やその子どもたちの食を支えるため、兄の妻と一緒に人気がなくなった家から食料を盗んで食いつなぐ。その後も兄の妻とともに北へ行くふりをしながら生き延びる。異常な状況下で必死に生きる様子、避難先から戻りつつあった市民の様子、米軍人とのやりとりなどが描かれていて興味深かった。ほんとうによく生き延びたと思う。2022/11/11

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