内容説明
富士山の噴火と天明・天保の大飢饉。駿河御厨の人びとは大災害をどのように乗り越えたのか!!そこには、心学への傾倒と陰徳・報徳仕法の実践、そして寺子屋師匠たちの人間教育があった―。
目次
序 大災害が文化を生んだ御厨(宝永富士山大爆発を記録し、書き継いだ一族;伊奈半左衛門忠順の虚像と実像;天明飢饉と筆子塚の誕生)
第1部 内陸御厨の復旧と村落社会の流動(内陸交通・経済の発展と富士山参詣導者;御厨村落社会の流動と名君大久保忠真)
第2部 御厨の復興と夷屋藤吉(心学導入と夷屋藤吉;二宮尊徳の御殿場仕法と夷屋藤吉;報徳仕法の廃絶から陰徳へ)
第3部 御厨の教育・文化と夷屋藤吉(御厨の教育力―筆子塚と民衆教育;夷屋藤吉と御厨の俳諧―俳人芙山・牛翁)
著者等紹介
高橋敏[タカハシサトシ]
1940年、静岡県下田市生まれ。東京教育大学大学院文学研究科修士課程修了。文学博士。国立歴史民俗博物館名誉教授。フィールドワーク主体の地域史研究を静岡・群馬・千葉の転住先でつづけてきた。民衆教育史・生活文化史・社会史・民俗史・博徒史など多岐に及び、国定忠治・清水次郎長・大原幽学・白隠ら特異な人物史にもアプローチ。近年は正史に対して稗史を模索している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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