目次
第1章 Sympathy―民藝への共感(「ふつう」から考える;民藝をめぐる環境の変化1.社会 ほか)
第2章 Concept―民藝の思想(民家・民具・民藝;民俗学と民藝 ほか)
第3章 Mission―民藝の使命(藤井厚二・柳宗悦・和辻哲郎;民藝館という建物 ほか)
第4章 Commitment―民藝の実践(生活意識の高まりの変化;社会意識の高まりの変化 ほか)
著者等紹介
鞍田崇[クラタタカシ]
明治大学理工学部専任准教授。1970年兵庫県生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。博士(人間・環境学)。総合地球環境学研究所(地球研)を経て、現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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namahon
3
連綿たる人類史、あるいは民族史と、現在の生活との回路を確立すべく"いとおしさ"の眼差しを向けること。というような民藝という美術運動がもたらした視点から一歩踏み込んで、社会への関心とも接続させようという論。"死"というテーマまで盛り込んでいて、なかなか意欲的である2022/07/15
kumabook
2
なぜいま民藝なのか。 社会意識や生活意識が変化している現代に於いて、民藝の価値は重要性を増している。本書は民藝の根本概念も説明しつつ、「いとおしさ」をキーワードにして、現代に生きる私たちに民藝という選択肢を提示する。2021/02/08
イナダレナ
0
読むほどに「インティマシー」は一言で言い表せない複雑な感情なのだけど、その感情を抱くことは物の時間をたどり、物の先の時間を読むことなのかなと思う。私はどんな物にこういった感情を抱くだろうか。2020/07/20
象
0
民藝に興味があって読んだ。民藝の魅力は美的カテゴリとは少し違うインティマシー、愛おしさにある。ある種の崇高性だろうか。 いとおしさをデザインすること。ハイデガーの言うところの「住まうこと」をデザインすることとも言える。工業生産的に住まうこと、「失われた故郷」を取り戻すことはできるか。2018/05/06