内容説明
観光ガイド等では記されることの無い、“哲学の道”沿いの「歴史・文化空間の広がり」、「美の豊かさ」、「人生模様の襞の深さ」を、ひとつひとつの場面で描き出す。
目次
序 散策への三つの準備
1 古代から近世まで(冷泉天皇の狂気と「もののけ」―冷泉天皇陵 平安時代1;「俊寛」の虚と実―俊寛山荘の跡 平安時代2;松虫・鈴虫の「女人往生」と二僧の斬首―安楽寺 鎌倉時代;残夢の光芒―銀閣寺と東山文化 室町・江戸時代;影絵の女王・宗諄と、その時代―宗諄女王之墓 江戸・明治時代)
2 近代(ゲーテの詩が語るもの―西田幾多郎と九鬼周造とM.ハイデッガー―法然院1 明治・大正・昭和時代1;「いき」と「陰翳」―二つの日本美 九鬼周造と谷崎潤一郎―法然院2 明治・大正・昭和時代2;水の美学―橋本関雪と福田平八郎―明治・大正・昭和時代3;西田天香・一燈園と「もう一つの美」―明治・大正・昭和・平成時代;四季を散策する―「花」、「石」、「砂」、「いのち」;残照美の創生―「建築造形」の例)
余章 ドイツの“哲学の道”七選―「道」の七つの相貌。ある比較文化考
付録 哲学の道(周辺)グルメマップ
著者等紹介
大橋良介[オオハシリョウスケ]
1944年京都市生まれ。1969年に京都大学文学部卒業。1974年ミュンヘン大学で学位取得。1990年にドイツ大統領からシーボルト賞受賞。京都工芸繊維大学工芸学部教授、大阪大学大学院文学研究科教授、龍谷大学文学部教授等を歴任。2010年4月より2015年9月までケルン大学“Morphomata”講座初代フェロー、ウイーン大学客員教授、ヒルデスハイム大学客員教授、テュービンゲン大学客員教授等を歴任。その間、2014年5月より日独文化研究所所長となり現在に到る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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