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哲学の密かな闘い

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  • サイズ B6判/ページ数 370p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784906791125
  • NDC分類 104
  • Cコード C1010

内容説明

考えることは闘うこと、共有されている世界像を密かに根底から掘り崩す繊細なハンマーの哲学。

目次

0 人生(悩みのレッスン)
1 自己(“私”が存在することの意味;自己という概念に含まれている矛盾)
2 倫理(ニヒリズムとしての哲学;馬鹿げたことは理にかなっている―社会問題を超える/の根底にある哲学的な問い)
3 存在(現実性について;なぜ世界は存在するのか―なぜわれわれはこの問いを問うことができないのか)
4 言語(語りえぬものを示す(1)―野矢茂樹『語りえぬものを語る』一八章における私的言語論の批判
語りえぬものを示す(2)―時間を隔てた他者の可能性としての私的言語の可能性)

著者等紹介

永井均[ナガイヒトシ]
1951年生まれ。専攻、哲学・倫理学。慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程単位所得。現在、日本大学文理学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

踊る猫

27
永井均にとっての最強のパートナーであり論敵とは、実はウィトゲンシュタインなのではないか? そう考えると永井もウィトゲンシュタインも、実に「子ども」の哲学者だ。この言葉がどうして伝わるのか(「私的言語」!)考え抜き、この世界がどうして実在するのか考える。あまりにも幼稚。あまりにもベーシック。だが、その初歩的な問題設定が実は奥の深い哲学へと至り得るということを、身を以て示す人なのだと思う。だから彼の哲学は使えない。少なくともライフハックにはならない。だが、いつからライフハックは哲学になった? 哲学病患者は必読2020/03/14

へくとぱすかる

23
<私>についての議論から始まるので、永井氏の著作を読み慣れた人には非常にとっつきやすい。<今>との関連に話は進んでいくが、惜しいところでニヒリズムについての議論に切り替わる。このあたりは倫理の周辺をめぐる話で、誰もが考えることなのに、今までの哲学的な追求の程度が、実はまだまだなのだと示されるのには驚くしかない。時代がそれを要求するようになったと考えるべきだろうか。最後は私的言語の話だが、核心がよく理解できなかったので、この部分は再読が必要だと思った。2014/07/16

colocolokenta

17
私にとって、初めての哲学の専門書。日本語で書かれているということに大変重要な意味があるとは、私が関わっている自然科学との違いが際立っていて興味深い。なぜ人を殺してはいけないのか、など自分の中で知らなかった多くの考え方に出会った。中には、私にとって危険な思考パターンすら含まれていて、極めてエキサイティングだった。哲学書を読み慣れていない私には、残念ながら、すべてを理解することはできなかった。要、再読。2013/07/31

nizimasu

10
ちょっとびっくりしたんですけど、この哲学者さんの言葉遣いがなかなかわかりやすい。哲学はかなりロジックをこねくり回すようなイメージがあるんだけど、具体的な例を挙げて検証していくような構成。これが昔、ドリカムを初めて聴いた時のような(笑)、シンプルな言葉での表現が、的確でしばしうなってしまったほど。かなり子供や十代に向けての講義になれているのだろうなと思わせる。本を読みながらしばし「哲学」してしまった2013/12/18

テツ

6
永井先生の著書を読んでいると個人的にはあまり好きではないヴィトゲンシュタインを読まなくてはいけないという焦燥感に駆られる。言語ゲームの虚しさと難しさについて学ばなければ。 『ニヒリズムとしての哲学』がよかったな。「ある価値を信じて―あるいは信じたふりをして―戦わざるを得ない状況があることは疑う余地がない」 本当にそうだ。それでいてその上でその価値観を、自分自身の土台を疑ってしか世界と接することのできない人間と、自らの価値観について何一つ疑うことなく盲信することのできる人間とは決して交わることができない。2015/09/27

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