内容説明
松本圭二の幻の第2詩集。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
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7
ほとんど余白。2017/12/20
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4
「戦意の喪失を引き継ぐ」ことで出発した詩人の第二詩集には、繰り返し「なつかしい」と書きつけられる。しかしなつかしむべきものなどあらかじめ失われてしまっているだろう。「”壊れていて/ もう二度と住むことができない”」。帰るところはなく、「私は失敗した」から、「私」は弱々しく否定を繰り返す。「(私たちはそれをここに運んだ/ 私たちは美しかった)/それはまだイノセンスの破片になるのだが/みんな死んでしまえ/もういいから/死ねよ」」。ほんの少しの詩文が失語に抗おうとする。余白が恐ろしい。2019/03/06
イコ
3
詩の空白に世界がある。2019/04/28
TOMYTOMY
1
左へ左へ。空白という詩、贅沢な詩2018/03/20
0
数年ぶりの再読。あまりにも入手困難な代物だったので国会図書館まで行ってシコシコ読んだことを思い出した。しかし、こうやって読み返してみるとあまりにも「痛々しく」て読んでいられない。そして、この「痛々しさ」は、稲川方人の「私は人として最低である」という「最低さ」に応答しようとしたからだと言える(故に、稲川方人の詩にぐっと近づいている印象を受ける)2019/01/15