革命のアルケオロジー
戦略とスタイル (増補改訂新版)

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  • サイズ B6判/ページ数 357p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784906738144
  • NDC分類 316.5
  • Cコード C0010

内容説明

反資本主義、反差別、日中・日韓、核/原子力・フェミニズム、生政治、装置的権力、戦争状態、身体所作の戦術、都市的権力/民衆闘争…“いま”のすべてを規定する日本の「68年」、その思想的到達点が40年の歳月を超え、ふたたび政治の季節に原点として甦る―「瞬間の前衛」たちの横断結合によって「根底的な世界変革」を行うために。

目次

第1章 近代性とスタイル
第2章 差別の構造
第3章 言語とテロル
第4章 戦争の言説と言説の戦争
第5章 一九三〇年代―極東における帝国主義
第6章 毛沢東思想をめぐって
第7章 核抑止=帝国主義とモードの概念
第8章 革命の考古学あるいは共同体論
第9章 革命のジャーナリズムあるいは方法としての第三世界
第10章 戦略的理性のために
新版補遺 風俗と文化の革命―日本民俗学批判の実践的諸前提

著者等紹介

津村喬[ツムラタカシ]
評論家、気功家。1948年生まれ。1970年、早稲田大学第一文学部中退。在学中より評論活動を開始。現在、NPO法人気功文化研究所代表、NPO法人日本健身気功協会理事長をつとめる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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恋愛爆弾

14
昔から「ブリコラージュ」と言われると、手先が器用な人はいいなあ、と思っていた。手先のスタイルの批評的な変容は、有り余る可塑性のなかで「長征」をつづけるが、原初の経験的な規範の意識を、果たして乗り越え得るだろうか。現状、スタイルは「スキル」に変容したまま資本主義-ポリコレ的日常に含まれるだけではないか。本書ではまったく言及されない毛沢東の大躍進政策の失敗のなかの「日常」は、長征の落とし所を示さない著者の限界を端的に表していないか。持久戦は改良主義に必ず結びつくのではないかと第Ⅳ章以降を読みながら考えていた。2024/03/22

ミスター

6
アンアンの「星占いカレンダー」特集への批判から始まるこの著作は、企業や国家や制度によって規定されている日常の反復を脱却させて「風」を呼び込む批評戦略が描かれ、凡庸な広告神話と「日本人」神話を撹乱する「もの」としての在日。日本にいながら日本人ではない存在としての在日と部落が召喚される。津村喬のマオイズムから考える生活のスタイル批判はまことに素晴らしいが、他方で結果として随所に出てくる前近代主義が気になる。毛沢東的持久戦とリベラルな改良主義を峻別し、そこを意識した上で、しかもアジア主義を避けながら読まねばだめ2018/07/15

seer78

1
「1968年」を三年後の1971年から振り返る。『アンアン』、差別問題からモード、核抑止まで幅広く論じられるが、特権的対象は毛沢東。中国語の「風」=スタイルと置いて、ヨーロッパのイデア的発想とは異なるところから、どのような戦略がたてられるか?「第Ⅴ章 一九三〇年代ー極東における帝国主義」他、毛の戦争観を見直すきっかけになりそう。シュミット『パルチザンの理論』での評価は一面的か。同時代としての文革を背景に、ドストエフスキーや柳田國男らをも援用した「戦争」の行方は?吉本隆明を「文学主義」と切って捨てる潔さよ。2016/01/25

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