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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かんちゃん
3
数年ぶりの再読。資本主義において、敵でありながらも、必要不可欠な要素として組み込まれている労働力(瑕疵なき資本主義における瑕疵存在)が何であるかについて、ネグリ、DG、宇野弘蔵を往還しながら辿るも、分かったような、分からなかったようなというのは否めない。定義上矛盾を通すためのファクターである以上、整合的に理解することは諦めないといけないのかもしれない。規範化としての「期待」(ケインズ)や、流通(空間)に次いで時間を消滅させようとするダイナミクスなど、理解できてるかはさておき、印象に残った部分もあった。2024/02/12
e.s.
2
宇野とドゥルーズ=ガタリの接続において、資本主義の特異な物である労働力を再考することに本書の意義は尽きるように思われた。ただ、美学的なドゥルーズ読解がはびこる中、遅れの意識(ロマン主義!)を拗らせながらも、その真摯な姿勢は貴重である。2015/10/08