出版社内容情報
ウォール街占拠運動、アラブの春、ロンドンやギリシャの民衆蜂起、 イランの宗教原理主義の先鋭化、ノルウェイの連続射殺事件、 そして日本での福島原発事故と首相官邸前行動……
はたしてこれは、革命の前兆なのか、それとも保守反動の台頭なのか?
(日本語版にはオリジナルで、書き下ろし序文〔『ダークナイト ライジング』論〕、および各国の闘争・蜂起の風景の写真を所収)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
またの名
5
「イケメン」「チャラい」などといった度肝を抜く翻訳センス(でも今回は抑え気味)。なぜジジェクの社会分析は毎度のことながら鋭いのか? ダークナイト・ラインジングを観ながらべインら悪役の側に付き添ってプロレタリア独裁の可能性を救い出そうとする危険で過激な立場から語るからこそ、脂肪抜きのバターの姉妹品「革命抜きの革命」を愛飲する穏健左派には気づけない論点が導き出せるのか。よくある深遠ぶった箴言やTVドラマ「ワイヤー」を糞真面目に読解して「革命しかない」とぬかすデマゴーグの信頼性は如何ほどか、未だにわからない。2013/11/15
Humbaba
1
科学技術の発達は、日々の生活を豊かに、そしてより効率的にしてくれた。ただし、それによって効率が高まったとしても、人の心までがそれに合わせて発達してくれるわけではない。強い力というものは、向く方向を間違えれば大きな災厄を引き起こす事にもなりかねない。2013/09/27